2019年5月


「生きがい」


☆プリねこ☆( ☆陽だまり色えんぴつ☆) さん撮影(SBM506SH)

私の一年は、この日のためにある。と言っていい1日。5/4が参りました。

「桜高新入生歓迎会9じかんめ」

今年で9年目を迎えるけいおん!オンリーの同人誌頒布会です。

この手の集まりは、

有名どころでは、毎年8月と12月に東京で行われる

「コミックマーケット(通称コミケ)」が有名ですが、一つの作品に限定した

イベントが、もう9年間も続いているのは、大変珍しい事です。

とはいえ、けいおん!も最初にテレビ放送されてから10年。

ほっておけば、だんだん参加サークルもお客さんも減少していき、やがて行われなくなる

という危険もあるので、枯れ木も山の賑わい的に、この手のイベントではあまり人気が

出ない文章形式という形の同人誌で参加してから、四年になります。

老後の楽しみを、こんな形で得られるのは大変ありがたい事で、素人作家としての

私のスキルもアップする。ボケ防止にもなる。なにより生きていて良かった。

と思えるイベントなのです。

今年はイベント終了の5月から構想を始め、8月に取材旅行を敢行し、その後借金返済に

苦しみながら、それでも資金を湯水のように(俺比)使って準備を重ねてきました。


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今回は同人として参加いただいた、大好きな絵師のよろしさんの車に同乗させて頂くため、

当日早朝にバイクで、神聖なる昔からの私の儀式

「大事なイベントの朝は吉牛」を実行しました。

豊橋から参加される、よろしさんに付き合っていただくのは申し訳ないので。


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名古屋でもう一人の同人の基山さんを拾って、豊郷に向かい、結構ギリギリでしたが到着。

2階の会場に作品を搬入しました。

驚いたのは、2階にあがるエレベーターができていた事。バリアフリー万歳です。

3階の部室には行けないので、階段登って、設営後少しだけ部室にお参り。


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いつもの黒板サインも宣伝つき(笑)。


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設営なった私のブース。表題写真が全景で、☆プリねこ☆さん、基山さん、よろしさんが

参加の☆陽だまり色えんぴつ☆というサークルが隣で、今回よろしさんに絵師としてかけもち、

基山さんにグッズのお手伝いを頂いた次第です。

表題写真の手前左側が奥田直(☆プリねこ☆さん作)右側が鈴木純(よろしさん作)で、それぞれ

等身大ポップの作者として指名され、記念にこの小型サイズのが作者に渡されたので、飾りました。


今回私は4冊(あと昨年中に誕生会で配布した旧作2作)を持ち込みました。

HTT伝説は昨年頒布した台本形式の一部を小説化したもの。

(上)は田井中律のスーパーカブと、平沢唯のヤマハSR400の話をキャンプ中の

”回想”という形で再構成したものです。


(外)は琴吹紬のベスパ946と、秋山澪の本田PCX150を、やはり昨年の台本から再構成。


3作目が完全書き下ろしの新作で、昨年8月に行った取材旅行のしまなみ海道をバイクで

渡る話。それぞれレンタルするバイクにも思いを込めました。

またしまなみ海道の終点愛媛県今治市は、私の亡父の故郷。以前そちらに訪問した際の

思い出も込められています。


4作目は2月の平沢憂誕生会に発表した、平沢唯と憂の姉妹のお母さんの話。

このお母さんはアニメでも2シーンしか登場しないので、ほとんど創作(妄想)ですが、

読んでいただいた方には好評でした。

今回の4作は、表紙と挿絵を全てよろしさんにお願いし、特に表紙はいつもの自宅カラープリンタ

ではなく、印刷所にお願いしました。

やはり出来栄えはいいですね。全て印刷所に製本までお願いしたいのですが、そうなると

一冊500円はいただかなくてはいけなくなり、一冊100円で頒布するには、この方法がギリギリ

限界です。

幸い完売でき、赤字を最小限に食い止める事が出来ました。


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終了後講堂で打ち上げ。

じゃんけん大会で、絵師さんたちに依頼した等身大ポップをゲットするわけですが、

商品は持って帰らなくてはならず、電車で持って帰る人は”勇者”と呼ばれます。

左から四人目の田井中律をゲットした勇者は、その日は泊まりで、翌日京都で

聖地巡り(けいおん!は京都アニメーション制作なので、校舎以外は京都の街並みが

多く使われています)の予定だそうで、律ちゃんのハネムーンをその都度Twitterで

報告すると約束していました。今でも検索すると出て来るはずです。


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打ち上げも終わり、正面の噴水も夕景を移す頃


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実は打ち上げで奇跡が起こっていました。☆プリねこ☆さんの描いた奥田直の

等身大ポップですが、それまで疲れかうとうとしていたよろしさんが、突然

起き上がってじゃんけんに参加。なんと決勝に勝ち上がって、これをゲットして

しまったのです。というわけで記念写真。

車で持って帰ったよろしさんは、奥さんとお子さんから、ちょっとだけ冷ややかな

視線を浴びたとか浴びないとか…。


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その後は三羽鶴で打ち上げ宴会。けいおん!の修学旅行を再現した料理です。

私がその後夜勤だったため、早めに失礼してよろしさんに車で送っていただきました。


さて、成功裏に終わった新入生歓迎会9じかんめですが、なんと来年は開催されません。

全てはオリンピックのせいです。

2020年夏、東京の殆どの大規模会場は関係施設として接収され、毎年オタクの祭典として

行われるコミックマーケットの会場となる東京ビッグサイトは、オリンピック期間中

報道関係のプレスセンターとして使用されるため、またオリンピック開催期間中の

人の流れ、警備関係、なにより代替の大規模会場が無い事から、2020年だけ夏コミは

ゴールデンウィーク開催と決まりました。

例年5/4に豊郷で開催してきた桜高新歓をこの時期に開催しても、関東と関西で、

集客はある程度見込めるかもしれませんが、常連出店のサークルの大半が、コミケにも

出店するため、参加が見込めない。という状況。

もちろんほとんどボランティア状態で運営に参加している豊郷ティータイムの皆さんも

東京との掛け持ちはできるはずがありません。

再来年の10じかんめを再開するためにも、ここは一回休みという苦渋の選択なのです。


つまり…

大横綱五輪山に押し出された小三毛錦関が土俵外に倒れ込み、砂被りの豊郷さんが

大怪我。という大惨事。


来年の生きがいはどうするんだ!

そしてもし再来年の10じかんめが行われなかったら…。

もうこれは来年のゴールデンウイーク、人生最初で最後のコミケ参加を、同志を募って

勝手に”桜高新歓9.5じかんめ協賛”と名乗って参加するしかない!

思えば殺人的に暑い夏コミ。それよりはマシだが真冬の冬コミ。

どちらも老人は生きて帰ってこれない気がします。

GWなら…。もうおそらく無いだろう5月の夏コミならなんとか…。

もちろん、新参者が抽選で受かったとしても、簡単に同人誌が売れるわけが無い。

惨敗は覚悟の上。五輪の父、ピエール・クーベルタンの曰く

「参加する事に意義がある」

そして、コミケに来てくださった皆さんに

「ああまだ豊郷でイベント続いていたんだ。来年は行ってみよう。サークル参加

 してみよう」と思っていただければ、10じかんめに続く事ができると思う。


正直多くの方々のご苦労で生まれ、守り続けられたイベントが、あっという間に

消えていく事は何度も見ています。

豊郷でのけいおん!イベントの灯を消さないためにも、私たちは走り続けなければ

ならない。

仲間にも呼びかけて、来年に向けて準備を怠らないようにしたいと思います。

 
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