2013年10月 

 

「大長編旅行記」


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  年に一度のお楽しみ

「秋のご行楽 カブでいく貧乏ツアー」な訳ですが、

なかなかこの歳になると2連休位では旅行の疲れが取れず、

「本番1泊+休養1日」の計3連休位は欲しいところです。

現実にはそんな休みは滅多にないので(除く年末年始)、企画だけで終わることも多い

のです。昨年は犬の看病で計画自体たてられませんでした。

今回。希望もしないのに降って湧いたような4連休を戴き、初日は夜勤明けですので、

実質3日間なんかしなければ勿体ない状況になってしまいました。

というわけで、今回は前から行ってみたかった所を巡る、

「東海道 ぶらり初老男の貧乏一人旅」に決しました。


 ところが、前日になって衝撃の事実が!

なんと超大型秋台風24号が急接近。

通常この季節の台風は、ほとんど曲がらずに中国本土を直撃し、大きな被害を

与える。というお気の毒台風なのですが、こやつはなんと沖縄辺りで大きく

進路を東にとり日本列島を直撃、という往年の西武 東尾投手(現理子パパ&純一の舅(笑))

のカミソリシュートの様な鋭い曲がり方で内角をえぐってきそう。

まあ普通はこの時点で、計画中止。となる訳ですが、野球と異なりジャストミートさえ

しなければ良い訳で、

「往路:嵐の前の静けさ」

「復路:台風一過」

というスケジュールを組めば良い訳です。

ただし24号がチェンジアップを投げてこなければ、ですが。


『初日』


 8日中は雨は降らない事を信じて(歳とると流石に雨中カブ移動はきつい。まあ11月以降

の雨でないだけましですが。

というわけで、当日5時起き。6時出発で関西方面へ。

バイクに乗った事のない方には、判っていただけないかも知れませんが、

ツーリングは本当に楽しいです。

昨年夏、友人と三河湾を走った、たった1時間ほどの行程で、私は生涯忘れられないほどの

記憶を得ました。友人も同じ印象を持ったようです。

「海と、木々と、空と空気」だけの印象ですが、本当に気持ちのいい思い出は、どんな

宝石より貴重です(宝石は要らんが(笑))。

今回も素敵な記憶ができる事を願いつつ。


 302から、23号へ。このへんはできるだけ早く通過したいので、朝飯食べず

(野菜ジュースのみ)で出発。しかしだんだん道は混み始める。

当たり前ですね。平日の朝ですから。お腹がすくと運転に差し支えるので、

適当に店に入る。

本当は桑名駅前のドミニク ドゥーセで朝パンを食べようかと思ったのですが、

お試しで入れたiPhone用カーナビアプリが全然使えなくて、桑名駅への

順路を教えてくれなかったため、四日市まできてしまいました。


 価格的&カロリー的に考えて、ここならいいかと。

¥なか卯 目玉焼き定食 200円(目玉焼きを生卵に変更)

卵が特製とかで、黄身の色が濃くうまそう。みそ汁は、まああれだ。うん

一袋換算25円のインスタントものに比べて劣るとも勝らない(@ミルヒー)レベル(汗)。


 後はひた走ります。

曇天でしたが、鈴鹿峠越えは、山に霧がかかり、流石に東海道の難所。

私が江戸時代の旅人ならば、

「きっついなあ。まあ明日の宿、1ランク落せば」とか自己解決して、馬とかチャーター

しそうなレベル。で、途中で

「お客さん、ちょっと酒代はずんでくだせえ」とか、たかられそう(笑)。

さて予定では初日は京都方面のみ

「有頂天家族」の背景になった場所を散策。という予定で秋の午後を過ごす。

というスンバラシイ予定であったのですが、翌日の台風の予定が読めませんので

(そりゃそうだ)、とりあえず二日目の滋賀県方面を前倒しにする事にしました。


 滋賀県犬上郡豊郷町。ここに全国でも珍しい小学校建築物があります。

大商社丸紅の専務であったこの学校の卒業生、古川鉄治郎※が、老朽化した母校の窮状を

知り、私財を寄付して作った戦前の名建築で、設計は当時最先端だった

「ヴォーリズ設計事務所(責任者ウィリアム・メレル・ヴォーリズ氏は"日本びいきの

外国人"の代表みたいな人)」という、地方の公立小学校としては破格の建物でした。


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 この昭和の名建築が、京都アニメーションの

「けいおん!」の主人公たちが通う

「私立桜が丘女子高等学校」の校舎に採用された経緯は、詳しく知りませんが、

この建築はいかにも、ミッション系?の女子校にふさわしく、豊郷小学校には、

沢山のファンが、

「聖地巡礼」に訪れました。


※玄関右脇には、古川氏の銅像が建っている。けいおん!では、校長?理事長?創立者?の

 銅像がある位置で季節によって、麦わら帽やサンタの衣装などかぶせる生徒のいたずらが

 桜が丘女子の伝統の様である。


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 もう既にブーム的には終了していると一般的には解釈されているこの作品が、

いま聖地ではどうなっているのか?

そういう興味もあり、初めて訪問してみました。

突然の様におこったブームに、住民の皆さんは、どう反応したのか?そんな事も判れば、

と思ったのですが、行ってみて一番感じたのは、この建物は決してけいおん!の縁の地

ではなく(彼女たちは小田急沿線の高校生と推測されている)、町民の誇りの宝物だ。

という事でした。


 もちろん、若い人たちも住んでいるでしょうから(琵琶湖畔の結構交通便利な

ところです)、自分たちの誇りが、大ブームになった事に、大いに興奮した事でしょう。

またこれを機に町おこしを!という青年団もいても当たり前です。

しかしこの町の人々はそれほど浮わつかなかったことが想像できます。名画

「フィールド・オブ・ドリーム」のラストシーンの様に、全国から(豊郷の場合世界から)

押し寄せたファンたちに、生活を乱され、大迷惑した事も想像できますが、それでも

小学校3階の

「会議室(場所はアニメの音楽室)」に

楽器や、お茶のセットをおく事を許可してくださり、ファンたちの心を癒してくれた事は、

一ファンとして感謝に堪えません。


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 愛知県民には、旧万博公園にある

「さつきとメイの家(まだ公開中です。名古屋に来た子供たちやジブリファンの人たちを

連れて行くと、驚喜乱舞。外国人のジブリファンも

「ジブリの森美術館」は必ず旅程にいれますが、愛知県まではあまり来ないみたい)」

の例があるので、ここにくる、けいおん!ファンの感激は容易に理解できるでしょう。

まあ私もけいおん大好きですから、断言出来ますが、京アニはこの建物を設定資料として、

余計な手を加えずあえてそのまま舞台として使ってます。つまり、

まんまです。感動です。


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 残念なのは、音楽室に置いてあった楽器類(ファンの寄贈)が現在は撤去されている事。

この建物は

「誰もお世話しませんが、自由にみてください」と言うスタンスなので、大馬鹿者が

楽器を盗んだ(後に無事発見)事があり、現在は別の建物(酬徳記念館内のカフェ)に

保管されています※。


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カフェは土日のみ営業だそうですが、売店があったので、建物保存の寄付(些少ですが)

をすると同時にステッカーを買いました。


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※ここのファン寄贈グッズは見応えがある。


↑実際にはこれの優に10倍ほどある。必死で収集したグッズを寄付したファンの気持ちは

 独占欲を上回るこの施設への愛情が伝わって来る。            iPhone5


 絵馬みたいなのも、ファンの想いが一杯で微笑ましい。


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 主要キャラの誕生月には、ファンが集まって、未だに誕生会を開催している。


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 これだけ放送終了後もファンが熱いのは、ガンダム、エヴァに匹敵するのではない

 だろうか?


 ここの売店に限らず、豊郷町が独自にけいおん!グッズを製作、販売する事は

認められていません。町ではいわゆる

「ご当地キャラ」をけいおんライクな少女姿で作っていますが、それが限度でしょう

(その他アマチュアバンドコンテストなども主宰している様です)。

今回私が買ったのは、豊郷小学校のメインキャラ。あの童話

「うさぎとかめ」の亀のステッカーで、よくある

「ゆっくり走ろう」みたいな自動車用ステッカーです。

もち、すぐカブに貼りましたとも(笑)


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 ここに着くまでに昼近くなったので、途中の

「業務スーパー(おなじみ)」で1個50円のおにぎりを買って食べたので、ここで昼食を

とるつもりはなかったのですが、

「反対運動までして旧校舎を守って、私たちにこんな素敵な贈り物をくれたのだから、

町にお金を落とさねば」と思い、ファンには有名らしい(ポスターとか多く貼ってあった)

食堂でざるそばを食べました。ここはラーメンが有名らしく、みんなそれを注文していたの

ですが、あえてそばを。

つぎ来たら、ラーメンにしよう(ちょと後悔)。

ちなみにこの界隈では

「近江ちゃんぽん」というものが名物らしいです。長崎ではなく、あえて近江と冠して。


↑食堂の前にあった飛び出すな人形。町内各所にけいおんキャラの人形があり、探すのも

 楽しい(これは平沢憂のつもりらしい)。                iPhone5


¥おにぎり 50円

¥寄付金 500円

¥ステッカー 300円

¥ざるそば 700円


 その後は大津に向かい、近江神宮に。

ここは大津京に近く、天智天皇が祀られています。天皇が日本で初めて水時計を

設置したことから※、

「時計の神社」として知られて来ましたが、天智天皇御製の和歌が、小倉百人一首の

第一首である事から、かるたの神社としても知られています。

競技カルタの名人戦・クイーン戦が、併設の勧学館で行われる事で有名ですが

学生の選手権決勝もこの地で行われ、大好きなアニメ作品の

「ちはやふる」でもこの地を目指す多くの高校かるた部が出てきます。

アニメの冒頭にも出てくる

「真っ赤な楼門」が印象的ですが、派手派手な建築とは裏腹に、鬱蒼とした

森の中にある本格の神社です。ちなみに本殿は赤くはないです。


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※この神社の皆さんには、ぜひともがんばって貰いたい事がある。それは

 「時の記念日(天智天皇が水時計を設置した日)」を是非国民の祝日にして頂きたい事。

 これには右も左もなく、国民すべてにご賛同いただけるものと思う。

 12ヶ月の中で、国民の祝日がないのは6月だけ。

 そしてこの梅雨で体調を崩しやすい6月に、この日以外祝日にふさわしい日がない。

 「健康で文化的な最低限度の生活」

 の為に、国民的運動を起こして欲しい


 ここではちはやふる展をやっていましたが、今回私は

「拝観料・見学料をとる施設には入らない」をポリシーにしましたので、断念。

代わりに限定品というクリアファイル(250円)を買いました。クリアファイルって

使わないので、ポリシーとか言わずにみておけばよかったと後悔。


¥ちはやふる限定クリアファイル 250円


 さて、流石にもう時間がかかり過ぎ、京都に入ったのは4時過ぎ。学生時代を

過ごした寮(ちゃんとありました。当時のままで(驚)。35年前の当時だって

十分ボロボロでしたが)をちらっと外から見て来ました。


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 その後、京都での目的地

「六道珍皇寺(六道の辻)」に。ここは、あの世とつながっていると言われる古井戸がある

と言う事で有名。

9月30日までは公開されていたのですが、現在は入る事ができず、時間も遅いので、

ちらっとお庭の写真だけ撮らせていただきました。


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「有頂天家族」で次男の矢二郎がカエルになって隠遁している井戸のモデルですが、

十分に幽玄な佇まい。

ここはもちろんグッズ販売もなく、市井の中にひっそりとあるこのお寺に心を打たれながら

退散した次第です。


 その夜は高槻市(大阪府だが京都に比較的近い)で就職している子供のアパートに

泊めさせて貰い(夕食にお好み焼き奢ってもらた。親としては素直に嬉しい)、

コンビニで翌日の朝食を買って、台風に備えたのでした。


¥乾電池 210円

¥きんつば 120円(せっかくだからと京都の小さな和菓子屋で。おばあちゃんと久しぶり

 の純正京都弁を話す。京都人は普通は

 「どす」とか言いません(笑))

¥サンドイッチ類 316円


『2日め』


 さて子供の家で、ゆっくり休養をとり(いつもはよそのお家では中々寝付かれないの

ですが、今回はぐっすり。やはり疲れていたのでしょう)、翌朝出勤する子供を送ったの

ですが、なんやかんやで、晴れてきました。

「おお台風は日本海に抜けたか。よし早めに出発すれば、濡れずに帰れるか」

とぬか喜びをした時期が、オイラにもありました。近くのコンビニで、


¥無糖缶コーヒー 120円

¥ソーセージロール 125円


追加購入して、家に戻ったその刹那…。


 あっと言う間の、

「バケツをひっくり返した様な……。」(久々の池波正太郎調(笑))

とんでもない豪雨で、開け放した窓から床びちゃびちゃな雨。

そのまま、昨日買ったパンを食べながら籠城。

『初日』分を書いていた訳ですね。

パンは3つあるので、昼ご飯までこれでカバー。昼頃出発しました。

本当はどこかで昼食を食べたかったのですが、もう時間があったら出来るだけ

距離を走りたい(なのでこの先写真がほとんどありません)。


 台風一過の青空は、気温も高くなりツーリングには最適。

高槻を出て、一路京都方面へ。途中山崎の辺りで進路を東にとり、一気に宇治方面に。

この自動車専用道の下道は、まるで高速道路の様に整備され是非また走りたいと思わせる、

素晴らしい道路でした。


 宇治に行ったのには理由があります。

「涼宮ハルヒの憂鬱」

「けいおん!」

「氷菓」

「中二病でも恋がしたい」

「たまこマーケット」

等大好きなアニメ作品を生み出している

「京都アニメーション」が宇治市にあるからです。

アニメーターの主婦が宇治に転居し、近隣の主婦を集めて始めたアニメ下請け製作会社。

やがてその仕上げの異常な丁寧さからアニメ制作各社から注文が殺到し、

遂に自ら作品をたち上げる様になる。

これが世界の京アニです。


 今も宇治に本社を置き、

「あの京アニ?!」とびっくりする程の本社屋の小ささは、ネットでも話題になる程。

ここと、近くにある京アニショップに行こうと思ったのです。

カブに取り付けたiPhoneのGoogle Mapのおかげで、迷わずに到着。本当に小さい。

学習塾?という佇まい。でも、ここであの美しい作品が生みだされていくのか、と思うと、

なんだかこの二階屋から、後光が射して見えます。

大太り(ダイエットしたあたしは、あえて中太り程度にはなったと思う)、ナップザック、

眼鏡、長髪という典型的な、大きいお友達が2人、先に来ており、なんだか声高に

(オタクの声はこうでなくては(笑))話しながら玄関辺りを覗いておりました。

「こんな人ばっかり毎日くるんだろな」

と思いながら、玄関を覗きこむ、

「初老のナップザック親父」

お前もだ(笑)。


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 さて京アニショップにも寄りましたがもともとこの手のグッズにはあまり関心がない。

結局何も買わずに店を出ました。このショップにもさっきの2人が(笑)

ショップの上の階3階分も、京アニのオフィスの様で、他に大阪にも拠点があるとの事。

大きな自社ビルは持ってませんが、結構大きく仕事を広げている印象です。

「京アニだから」と良質なアニメーターが集まる素地があるのでしょう。

暑くなったので、


¥烏龍茶ペットボトル 150円。


 さてここから1号線にのり、京都にいったん上がって、大津から南下、甲賀から鈴鹿に

入るという、行きと同じルートをとれば、最後に待っていた大波乱に合わずにすんでいた

のですが、なんだか、いったん回り道するのと、同じ道と言うのが、なんだか悔しい。

奈良方面に下がって、途中で山越えをするルートを取ろうと思いました。

これが、生涯忘れられない素敵なツアーと最後の波乱に繋がります(あ、事故とかじゃ

ないす。ご安心を)。

マップでみると南に下がって、奈良の手前、関西本線の沿道を東に行くのが一番良さそう。

結構うんざりする国道を、延々と南下。

とっくに宇治市は通り過ぎたのに、この辺が実は宇治茶の主要産地だとか。

ここの左折のタイミングを間違え、5分程ロス。GoogleMapは大きく拡大しない

ときちっと交差点が判りにくい。

かと言って最初から大きくしとくと、現在地が確認出来ない。

このあたり、ちょっとこつが要ります。


 この関西本線沿線の道、いわゆる

「伊賀越え」が生涯忘れられない最高のツーリングロードでした。

森林+渓谷+鉄道=びゅーてぃほー!

原付でも走れるので、関西、東海方面の方は、一度走るといいです。

途中で、よれよれ外国人バックパッカーが、もう満面の笑みで鼻歌歌いながら

すれ違いました。

「ええおい。俺は今最高の日本を満喫してるゼィ!」という感じでしょうか。


 この奈良方面から伊賀に抜ける国道163号線は、史上名高い

「家康の伊賀越え」

堺で少数の供と遊んでいた家康が、本能寺の変を知り、急遽三河に戻る途中

周り明智勢だらけの中、大津から越える東海道、今の一号線の、いわゆる

「鈴鹿越え」をとらず、伊賀の土豪の手引きで伊賀越えをとり、九死に一生を

得て、自国で体勢を固め、結局秀吉には遅れをとったけれど、面目を保ったと

いう史実のある街道です(この功で伊賀忍者が江戸城お庭番に登用されたわけやね)。


 伊賀に出て、有名な伊賀牛でも食べたかったのですが、もう軍資金わずか。

やたら気分は高揚し、あまりお腹も空かないので、伊賀は通過です。

そのまま伊賀を出て同じ163号線を南下し津に至れば、比較的平穏に帰る事が

出来たのですが、名古屋人にとって

桑名はお隣(名古屋の通勤圏)。

四日市はちょっと遠い(通えない事はない)。

津は凄く遠い(もう関西圏)。

という印象があるので、津までは南下したくない。

そこで、名阪国道を東に進む道を取ろうと思いました。これなら亀山に抜ける事が出来、

ここから1号線→23号線でお家に帰れる。

さて終盤になりましたが、ここで突然サブタイトルを(笑)


【ベルーシ、忍者に保護される】


 さて国道25号線バイパス。いわゆる名阪国道は果たして、60km/h出せる一般国道か?

はたまた自動車専用道か?

つまり私のカブ90は走れるのか?

伊賀の郊外の入り口近くのGSで給油し


¥2回目の無糖缶コーヒー 120円


を飲みながら、iPhoneでネット検索。

この国道は当初有料の高速道路として計画されたにも関わらず、現在に至る迄無料である

こと。その根拠として、

「有料道路とすると並走の旧25号線が一級国道となり、その整備に莫大な予算が掛る事」

が挙げられていました。

でも通行出来る車両の制限は、どこにも書かれておらず、GSの人に聞いても曖昧


 結局走ってみたのですが、暫くして

「やばいなこれ」と思いました。例の自動車専用道の標識、

「青地に白いダットサン(みたいな古い乗用車)」の標識を見たからです。

「近くのドライブインで、もう一度調べよう」と脇にそれたとたん、

「二輪のお兄さん(ちょと嬉しい)、止まってください」と赤い警告灯。

「あーここ原付二種走れないのよ。間違えちゃったんだね」

「あ、やっぱり。すみません。すぐ出ます」

「すぐ先にランプがあるから誘導しますね(まあバックレて先行かないか心配なん

だろうね)」

「はいはいすぐ出ますね。すみません」

「この後は旧25号線行くのかな」

「はい名阪走れないならそうしようと」

「うーん、カブなら大丈夫かな?とにかく気をつけて」

交通警ら隊の2人の警官は、間違いなくかつて家康を誘導した伊賀忍者の末裔に

違いありません。

そういえば、覆面パトだったし。

ってオチ(笑)。


【上手く走(や)んなよQR25】


 警官に教わって入った旧25号線は、ゴキゲンな峠道でした。

「ヒャッホー。向こうから藤原とうふ店の86がかっとんで来そうだな(本当にきたら

確実に死ぬが)」てな感じです。途中全く対向車にも、追走車にも遭わず

(この時点で怪しいと気づくべき)、うきうきで、カブにしては結構車体を倒して

ワインディングロードをクリア。

途中で産廃処理場の様な所を通過。どうやら旧25号線はもっぱらこの会社のトラックが

使っている模様。

「ご協力ありがとうございました。○○産業株式会社」の立て看板。

ここから先は、トラックは使わない訳か


 その後いきなり…。

「なんだこのダート!!!!」

いきなり砂利道。しかも雨が降ったとき一時的に川になった後の様な溝。

「やばい、滑る!」

昔ホンダ エルシノアMT125やヤマハDT125に乗っていた頃の林道走行を思い出しました。

怖い。けど面白い。思えば、


名阪国道が有料化できない理由↓

"旧道の整備に莫大な予算がかかる事。"


伊賀忍群警官の

"カブなら大丈夫かな?"


産廃処理業者が、この先は使わない道。


これらが、良く出来たドラマの伏線の様に脳内に響く。響きながらズルズル滑って走行。

あー寿命縮んだ。


【辿りついたら、いつも土砂降り】


 なんとか亀山に到着。

一号線に入り、鈴鹿あたりで、23号に入れば後はもう帰るだけ。

行きも帰りも天気良かったし、いいツアーだったな。

と思った、as soon as(笑)

講釈師の言う、

「たちまち一天俄にかき曇りぃ~っ!」

という表現そのままに、鈴鹿山脈方面から、真っ黒な雲が、ぽちっと。

それがどんどん巨大化し、

「くるなー、こっちくるなー!」

鈴鹿市辺りで遂に捕まり、黒沢映画並みの土砂降り。


 近くの軒下に退避。

「トンテキの来来憲」のお店。

あれ、ここ四日市か?いや鈴鹿支店か。夕食ここでいいかと思ったら定休日。

下着から全部着替える(流石にパンツはやめておく(汗))。

雨具を着込んで、再出発。結局四日市を抜けるまで、雨でした。しかもその後は

またけろっと晴れるという。

なんか私の旅を祝福する様な豪雨でありました(そんな祝福、あるかいっ)


 四日市から先、帰宅渋滞に巻き込まれ苦労して、名古屋に到着。

思えば12時頃から、カロリーは一切とらず。と言う訳で、途中から

「夕食はあそこで食うぞ」と決めていたのは、私にとっての究極の名古屋めし


¥"ラーメン昭和"のラーメン 650円


でありました。

満腹後、家に帰るまでが遠足だっ!


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総経費 3811円

(他ガソリン代約1500円。カブ燃費良すぎワロタ)


まずまず安いご行楽ではございます。

もっとダイエットして、元気になって、来年もやりたいな

 
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