2013年1月 

 

 「訃報」


※遺骨とともに飾る遺影として、大急ぎで作ったものです。

 成犬になってからの適当な写真がなかったので、昔の年賀状写真から人物を

 トリミングしました。印刷用には画像が粗いので、水彩画風にレタッチしています。


 我が家の愛犬が、1月25日昇天いたしました。

数日前の朝に食事を食べず。それまではふらふらしていても、食欲は旺盛だったの

ですが、これは流石に変だと獣医に連れて行って即入院。結局25日未明に帰らぬ犬と

なりました。見舞いに行っても殆ど寝ており担当医も昏睡状態と言えるとの事で、

覚悟はしていましたが、早朝に死亡が確認されたとのこと。犬にはナースコールが

出来ず、夜間当直も居ないので正確には時刻が判りませんが、朝まだ体温が感じられ、

点滴チューブ等も外れておらず、夜明け頃静かに召されたのだと思います。


 この日は私が休み。家族も一人は休み。他の2人も夕方には仕事が終わり、また

金曜だったので、東京に出ている子供も戻って来る事が出来、家族全員で送る事が

出来たのは、不幸中の幸いでした。

こう言うのは、亡くなる方で合わせてくれたと思ってしまいますね。


 葬儀と言うのはしませんでしたが、今時庭に埋める訳にもいかず、火葬してくれる

ところを急遽探しました。

いまペットの火葬を請け負うところは大きく分けて3種類あります。

○公共の火葬場の付属施設…持って行けば火葬してくれる。安価。ただしお骨は持ち

 帰れない。

○お寺等が敷地内に持つ火葬施設…別料金で引き取りに来てくれる。持ち込んで

 立会いも可。供養等もしっかりしてくれるが高い。

○移動火葬車…駐車場等で火葬してくれる。場所が充分あれば立会いが可。

 お骨も渡してくれる。以前ボッタクリでニュースになった事がある。住宅地で

 動物を燃やすので、苦情等もあるらしい。寺系よりは安価。


結構競争が激しいらしく、各系間で誹謗中傷がいっぱいあるのが、見苦しいです。

今回は出来るだけそういう事がないサイトの業者を中心に検討しました。


 何件か電話しましたが、移動車系も、寺系も、夜間には火葬は出来ないとの事。

皆仕事があり、その日のうちにこのイベントを終了しなければならなかったので、

結局夜でも引き取りに来てくれる、ある寺院系の火葬代行業者に委託しました。

夜間料金等を入れ約35,000円。もう治療費だけで100万を越えたので、

金銭感覚が判らなくなっておりまあ安いんじゃないの?と言う感じでした。

数日後、宅配便でお骨が戻ってきました。本当に家の犬のお骨なの?とか、

立会いでないので疑えばきりがないのですが、これも以前いい加減な事をやって

逮捕された業者もあるので、まあ正直にやってくれていると思います。

来てくれた方は、人間の葬儀屋さんの様に礼儀正しく、私たちは棺(獣医で用意

してくれた段ボールですが)をワンボックスに乗せる時に最後の別れを出来。

まあこれでよかったのかな?と思います。


 夕方に獣医から引き取って、棺を前に久しぶりに全員そろって食事し、迎えが

来るまでの時間を、人の通夜の様に想い出を語り合い

「やれるだけの事はやった」という感じです。

子供が成人してもう別行動になっていた家族が、看病という形で連絡を取り合い、

涙して話し合ったりできた(安楽死の事等)ので、意義があったとは思います。


 今はこれがペットロスト症候群か?と言う様な悲しみや空虚さに襲われる事は

ありませんが、やはり気が抜けた。というのが正直な気持ちです。

私たちの子供の頃と違いペットを買う事が、ショップで10万とかで買う、という

だけでない事がよく判りました。

「ペットを飼いきる」と言う事が、これだけの労力と、時間と、そしてお金を

費やすのだと言う事は、もっと飼う前に考えるべきだったと思います。なんか

「お父さんがお土産買って来たぞ。」感覚で買ってしまったところがあるので、

反省。

でも仕事を切り上げて東京から駆けつけた子供を見ると、やっぱり一緒に犬と

ともに育って良かったのかな?とは思いますけど。


享年15歳と5日。幸せな犬生だったかい?

                                  


 
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