2009年10月 

 

  題名「よろしければ」  


                                         Sigma 55-200/4-5.6DC


  ナゴヤで祭りといえば有名なのは、

 「名古屋祭り」

 これは英傑行列に代表されるパレード系の祭りで、完全に

 官製であります。

 貴重なからくり山車が出たり、子供の頃

 「花電車(後に花バス)」を見た想い出はエキサイティング

 でしたが、基本は

 「三英傑(勿論信長、秀吉、家康)に従う三姫は、毎年

  3M(松坂屋、丸栄、三越)のデパガから選出」みたいな

 超オフィシャルな祭りです。

 「勇壮な○○が激突する□□祭り」みたいな激しさはなく、

 粛々と行われる感があります。

 激しいと言えば夏の

 「どまんなかまつり」の方が上でしょう。


  一方で最初は名古屋祭りの協賛のような感じで大須商店街の

 町おこしの目的で始まった

 「大須大道芸人祭り」は、すっかり定着し、最近はこれを毎年

 楽しみにしている市民も多い様です。

 ここに出て来る芸人さん達は、地元のアマチュア参加もあります

 が、多くはプロの方で、全国を回って生計を立てておられます。

 私はジャグリング系(何かを放り投げて回すような芸)はあまり

 好きではなく(とは言っても顔の上で剣を回された経験があり

 ますが(笑))、パントマイム系が好きです。

 「人間美術館」の雪竹太郎さんは代表格で、彼の演じる古今

 東西の美術品は、毎年同じなのに、つい笑ってしまいます。


  新しい芸人さんも毎年現れ、見るべきだとは思いますが

 私は年々見る時間が短くなっており、昨年などは仕事の

 関係で行く事すら出来ませんでした。


 今年はなんとか休みを入れることができ、土曜日に見て

 きました。数時間しか居られないので、

 「これだけは見たい。」というのに焦点を絞って、大須に

 着くとすぐプログラムを確認しました。

 雪竹さんはちょうど見る事が出来、お目当ての人まで友人

 おすすめのジャグリングをみたりして、いよいよ会場へ。


  私が見たかったのは、パントマイムの男女ユニット

 「シルブプレ」です。

 初期から大道芸人祭りに参加しているベテランですが、

 都会インテリ風メガネ男性と、線の細いお嬢様風女性が

 真っ白なコスチュームでパントマイムをする、という芸で、

 一度見るとちょっと忘れられない印象的なマイムです。

 私はこの女性が大好きで、

 「どういう人なんだろう?なんていう名前なんだろう?」と

 思っておりましたが、今回の芸の中で男性が、

 「のぞみさーーーん」と呼んでいたので(この一声だけ)、

 そういう名前だったのか?と思いました。


  芸が終わって投げ銭の時(大道芸の基本ですね)、女性の

 近くまで行きましたら、一枚のチラシをくれました。

 お芝居のチラシでした。

 「発電ジョカ」という女性3人の劇団に客演して

 「オトナ食堂」という劇に出演とか。劇団系の人なのか、と

 思いました。この劇は10/14-18に下北沢で、って下北かよ!

 これは行けそうにもありませんが、シルブプレは

 柴崎岳史さんと堀江のぞみさんのユニットとわかりました。


  家に帰って検索するとシルブプレは1999年に結成した

 パントマイムユニットで、2005年から大須に来ています。

 劇団系かは判りませんが、パントマイムはかなり年期が入って

 おり、海外遠征もしています。言葉関係ないので強いですね。

 現在ではかなりコアなおっかけファンもできており、

 柴崎さんは、

 「ニコレット」のCMにもでていたそうですが、あくまでも

 主眼を大道芸に置いている様です。

 お呼びがかかれば、どんな小さなお祭り(保育園のとか)

 にもでるみたいですが、私はこういうエスプリ溢れる芸を

 テレビで取り上げる番組があるといいのに・・・と思います。

 

  2人は恋人さんなのかな?と思いますが(そんな役回りの芸)

 好きな人と各地を回って芸をする人生って、大変でしょうが

 年取ってから思い出すなら、最高でしょうねえ。いいなあ。

 堀江さんなど、汗びっしょりになり、時折袖で、豆絞りの

 手ぬぐいで汗を拭くのを見ると、本当に重労働だと思います。

 ちなみに劇中で堀江さんが柴崎さんに汗ふきの白いタオルを

 渡し、そのあまりの柔らかさに柴崎さんうっとり。

 「洗剤シルブプレ」のCMでした。という一幕が大好きです。


  私のかつての知人に

 「豪華な結婚披露宴はやめて、大半の費用で海老一染之助・

  染太郎を呼んで『おめでとうございまーす』と言って欲しい」

 と言っていた人がいましたが、私は、もう大病で助からないと

 わかったら、シルブプレを呼んで思い切り笑いたいと思います。


  やれやれ今年も大須大道芸人祭りを見る事ができました。

 ありがたいありがたい。



 

 
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