2011年5月 

 

  題名「更新の遅れた理由」


                          

                              Kyocera K006


 5月第一週

ラノベ(ライトノベル)を色々読んでおりますと、

「本当にこの人は上手いなあ。」と思う作家もいますが

「思いつきで書き飛ばしてんなあ。よく出版できるな。」という本もあります。


「あー早く涼宮でないかなー。なんか面白そうなラノベないかなあ。」と思って

おりましたら、とても根源的な解決法に思い当たりました。

「パンがないならお菓子を食べればいいのに。」じゃありませんが、

「面白いラノベがないなら、自分で書けばいいのに。」な訳です。


自分で書けば、

どんな萌えるヒロインも作れる。

自分を主人公に完全シンクロ可能。

どんなピンチの時も絶対諦めない乙女のポリシーで、

「くじけちゃ駄目だ。僕が絶対助けるから。」と作者が叫びながら、主人公を

助ける快感。

どんなにへたくそでも自分の書いた本はひいき出来る。

更に推敲と言う名の設定変更もOK。本を読んでいると

「あーこここう言う風なら良いのに。」と思う事が、ありますが、自分の著作なら

ほいほい出来ちゃう。


これを各社の新人大賞に応募するとなると話は別ですけど(応募数、千以上だそう

です。無理です(汗))、印刷して自分で楽しむ分には、楽しくてしょうがない

趣味です。

最初ぎこちなかった登場人物が、どんどん表情を増して最後には作者も思いも

及ばなかった性格に進化する(以前の設定も整合が必須ですけどね)。

今回のGW中も、ずっと作品作りに没頭してました。


原稿用紙を前に万年筆をもち、苦悩。に比べると、ワープロソフトは偉大です。

校正、コピペは勿論、設定変更で冒険する時は、前の文章を保存しておいて、

「やっぱ無理。やーめた。」と言う時は戻せて手軽。

そして出来上がりは印刷して簡易製本で読書。ディスプレイで見ていたのと違い、

これも新鮮。

最近では、iPod touchでも。通勤中に読んで、誤字や設定ミスをチェック。

完成したらiBooks用に製本しますが、今は各章ごとにメールの添付書類にして

自分宛に送って読んでます。

読書の楽しみに、

「何度も読み、記憶している内容を再確認して楽しむ。」

(アスラン出るぞ。ここでルーシー怒られるんだよね。ほら怒られた。みたいな)

がありますが、自分で書いた本は、筋書きを完全に記憶しているだけに、何度読み

返しても楽しいです。


書いてみて、初めて判ったのですが、

「プロの方はよくこんなに大量のテキストを、破綻の無いように、書く事ができる

なあ。」と感心します。

GWまるまる使って、せいぜい100枚程の中編を書いただけですが、へとへとに

(体力・精神力・集中力、&睡眠量)なりました。


5月第二週

書いてるうちに、欲、というか夢ができました。

新人賞をめざして投稿を続ける人を

「ワナビーちゃん。」と言うそうです。I wanna beですね。われわれの世代では、

「あすなろ君」と言いましたが(笑)。

ラノベの新人賞応募者は、

「小学4年生から、75歳まで!」いるそうです。57歳新人もがんばってみますか。

まあ夢は見ないで、自分のために創作を続けるつもりです。


小説が完成に近づいておりますが、小説とか絵画とか音楽作品とか、

「よしこれで完成だ!」っていう事、あるんでしょうかねえ。まあ締め切りとかが

あるものや、陶芸で、

早く完成させないと粘土が乾く。焼いたらそれ以上は手を加えられない。」という

ものは、いっそ判り易いですが、今書いてる小説などは、読者は自分だけですから、

いつもまでもだらだら修正を加えています。


プロの小説家などにはとてもなれませんので、まあいいのですが、

「連載小説」なんて良く書けるなあ。と思いますね。

途中で、筋や登場人物を忘れそう。まあ、

「○年○月~○年○月まで、△で連載したものに、修正加筆した作品です。」という

文もよく見ますので、間違えた所や気に入らない所は、後から直せばいい、

という感じなのでしょうけどね。


5月第3週

GWから書き始めた小説が、ようやく一応の完成を見ました。


まあ叶わぬ夢なのですが、何かの新人賞(もちろんラノベ系)には出してみるつもり

なので、規定枚数になるまで、正直水増しにつぐ水増しで、最初のテーマから大分

ずれてしまった様な気がしますが、まあ面白いから(私が)いいや…。と思って

おります。

この規定枚数と言うのは、殆どの賞で

「A4縦書き、40文字×36行」とかを、70枚以上とかなんですね。この40文字前後と

言うのが、文庫本の一行の字数。36行と言うのは文庫本見開き両ページなわけです

ね。だから70枚と言うのは、

「とりあえず140ページは書け。」と言われているわけで、薄い文庫本一冊分が

応募規定な訳です。


もちろんこれは、

「40×36×70=100,800文字」を意味する訳ではありません。

ページが全部埋まってる作品って凄いですね。

見てみたいけど、読みたくはありません(汗)。

ハルヒの第一巻は、かなりこれに近いので、真っ黒です。あまりのボリュームに、

別の大賞に応募し、第一次で落ちたと言う噂です。

そこの編集の方は悔しいでしょうね。

まあ普通は適当に改行はある訳で、ハルヒ2巻以降はじめ、手持ちのラノベで見て

も、セリフの

「………。」は一行として扱い、その後は改行していい様です。

私は池波正太郎先生の影響で、セリフでない文言も「」でくくる事が多いのですが、

これもセリフと同じ扱いにしちゃいました。


小説では、最後で単語が切れても気にしません。縦書きと言うものを読む事に小さい

ときから慣れている我々は、末尾から、一瞬にして次行の行頭にいく事が出来る

ので、単語が切られるのを余り気にしないのですね。眼球の動きも右端から左端へ、

動かすより、下から上への方が速い気がします。後は読み易い様に、時々段落の

意味で空白行を入れたり、強調したい所は行頭に持って行きたいので改行したり、

と言う事は心がけ、メリハリのあるページにしなければなりません。

まあ、セリフが多過ぎるとすっかすかになるので、あまりセリフを多用し過ぎも

良くないそうです。

元来私は説明がくど過ぎると自覚してますから、むしろ意識してセリフ作った感じ

です。ハルヒを始めて読んだ時、セリフの少なさに驚きましたが、ハルヒは基本的に

主人公(独白体)のキョンのセリフは「」に入らず、文中でキョンが感想を言うと、

直接他者が「」で答える、という独特のスタイルをとっています。

格好いいと思いますが、これ使うと真似見え見えですからね(笑)。


これを縦書き対応で、しかも字数も指定出来るテキストエディタで、A4用紙に

ページ数字付きで印刷して応募すると思います。最近のエディタは原稿用紙に印刷

出来るものもありますが、私が応募したい各ラノベ新人賞は、原稿用紙と並んで、

字数行数指定のA4印刷原稿も問題ない為、こちらで行こうと思います。

編集者と言えば、原稿用紙を読むのがお仕事ですが、A4原稿の方が文庫見開きに

イメージが近いため、むしろ若い編集者は、こっちの方がいいんじゃないかと思い

ます。

前から不思議だったのですが、縦20文字の原稿用紙の文章が、41文字とかの本に

なって、作家は残念じゃないんでしょうかねえ。大事な描写の途中でページを捲ら

なければならないとか、嫌じゃないのかなあ?


とにかく頑張って上述の規格で120枚程書き貯めた(水増しが止まらなかった

(笑))、原稿をコピペしてテキストエディタで縦書きにしたら、悲惨な事になり

ました。私は長年のMac使いなので、

「英数字は半角」と言うのをかなり厳密に守っています。

ところが縦書きにすると、半角文字は横向いちゃうんですよね。

数字やアルファベットは全部全角にしなければならない。

この週は、半角英数字を全角にする、つぶし校正に明け暮れました。


5月第4週

さていよいよ大詰め。

こういう校正には紙ベースが安全、と始めて全文を印刷してみる事にしました。

応募用のA4用紙は重くなるので、A6に1ページを印刷するレイアウトに。

苦労して取り寄せたA5のコピー用紙(奇跡的にこの原稿の枚数だけ残っていた)に

プリンタで出力。

面倒なので表面だけに2ページ分印刷し、折って開いてる方を綴じる、いわゆる

「遠足歌集方式」で行きます。

さてこれをどうやって綴じるか?大型の針を使うホチキスを考えましたが、

上下巻に分けても200枚以上はハンパじゃない。

そんなデカイホチキス、高いに決まっています。

そこで思いついたのが、

「困った時はキンコーズ」

現在はフェデックスキンコーズですが、ここは本当に事務作業のお助けマンですね。

早速電話、

「コピー用紙200枚位を綴じたいんですが…。」

「店員がしますと、手数料一作業50円の消費税です。お客様がご自分でやられる

なら、ホチキスはお貸しします。」針代も取らないとの事。

なんていい店なんだ!


早速行って綴じて来ました。

実際の紙の厚みで、針を持って来て、

「これだとちょっと短いですね。」ともっと長い針のホチキスを出してくれる。

ありがたい事です。

只で帰るのは申し訳ないので、校正用に赤のボールペンを買いましたが、所詮

105円。また同じ用途もあるだろうと、

「A5のコピー用紙置いてますか?」

「申し訳ございません。A5はないんです。」

やっぱここにも置いてないか…。

「ただ、A4を半分にお切りすることは出来ます。」

なるほど裁断機もあるわけか…。

A4コピー用紙が一枚2円。これを250枚で500円。

裁断料100円。計600円の消費税でした。

A4のコピー用紙としては高めですが、前回別の文具店取り寄せてもらった、

A5コピー用紙250枚が500円だった事を思えば割安です。


自分だけの本をこんなに簡単に作る事が出来、

結構楽しかったです。

製本とかも相談できると思いますけど、そこまではやらないと思います。

同人誌とかやってる人達の気持ちが、少し判った気がしました。


 
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