ヤドカリの貝殻
 
 
2016年8月
 
「南部鋳鉄」
今回も全てiPhoneです
 
ある必需品が必要で、さりとてすぐにではなくても良いし、どうしようかと
ぐずぐずしている間にお金が足りなくなって、困ったぞいよいよ必要になって
という事ってありますよね?
まあそんな計画性のないのは私だけでしょうけど。
で、まあ大した金額ではないので、前から考えてた自分決済用のクレジット
カードを新しく作る事で、入会特典を利用する事にしました。
色々比較検討した所、通販サイトを利用すると大変便利な楽天カードに
したのですけど、問題の生活用品(特に今回は省略)を買った後の
入会特典ポイントが余ったので、これもかねてから欲しかったある物を
購入しました。
前にこういう調理器具を購入した事はお話ししたと思います。
 
 
スキレットという鋳鉄製のフライパンですね。今は普通のステンレス製や
アルミ製にとって変わられたフライパンですが、かつては鋳物で作られて
いました。
鋳鉄は、熱の伝導が肉を焼くのに適しているので、家では主にステーキを
焼く時に使います。
上の写真は鶏肉ですけどね。
中まで火を入れても充分ジューシイに仕上がるので愛用しています。
欠点は重い事と手入れを怠るとさびる事。
手入れと言っても洗ったあと油を引いておく事位で、まあ怠ってもスチール
たわしでゴシゴシやってから使えばいいのですけど。
 
今回購入したのは、鋳鉄製の卵焼き。
プロは銅製を使いますが、これは火加減が難しく、手入れがさらに大変。
錆びたら大変です。緑青ですからね。
家庭用には主に焦げ付かない系の加工されたアルミ製が主流ですが、
今回は、ネット通販で検索すると必ず出てくる、南部鋳鉄の
「及源」の卵焼きです。
これ約3000円位するので、ちょっと手が出なかったのですが、今回楽天の
ポイントがあったので、ポチしてしまった訳です。
到着して早速何回か使ってみました。
卵は原則として2個しか使えません。3個にすると中まで火が通る前に
どんなにIHの火力を弱くしても、表面が焦げます。
 
最近仕事が一段落した夜に、晩酌する事があるのです。
表題写真の様に出来合いのをちょっと小皿にもってアテにしますが、
カロリーはあまりとれないので、卵焼きは卵2個で157kcal。結構助かります。
ちなみにコップに入った黄金色の液体は、池波正太郎先生のエッセイにあった
「直し」という江戸庶民の夏の楽しみ。
最近は柳陰とか洒落て言う様ですが、要は焼酎と味醂を冷たい水で割った
カクテルです。
氷の入手が難しかった(氷室で保存した氷を口に出来たのは将軍様くらい)
江戸時代では、冷たい井戸水が最も身近な清涼飲料だったわけで、これが
主役ですね。
味醂はあんまり高級のだと薬種系の香りが強いので、
「みりん風調味料」じゃない
「本みりん」なら安いのでも可。
直しと言うのは、酒から蒸留した焼酎と、酒をベースにした味醂を
「元に直す」という意味なんでしょうかねえ。
 
とにかく卵焼きでした。
材料
 
 
卵2個。麺つゆ。コーヒー用の使いきりカロリー0甘味料。
手前の木の部分が焦げてるのは、ここにスキレットや鋳鉄製卵焼き器を
載せるからです。鋳鉄って冷めにくいので焦げるんですよね。
 
 
上記をかき混ぜて、ごま油(油はなんでも良いですが、やっぱりごま油が
風味がいい)を卵焼き器に塗り付けます。良く廻して行き渡らせた後
ティッシュで拭き取るのが俺流。
 
 
一気にすべて流し込んだら先の方からフライパン返しで手前に丸めていきます。
多少卵液が残っても気にしません。
手前に巻いたら先の方に移動させ、さらに手前に巻く。押しながら形を整える。
これを3回くらいくりかえすと、全ての卵成分が集合し、奇麗にできます。
プロは菜箸で返して、最後は簀巻きで整形しますが、そこは素人料理。
 
 
完成です。私はせっかちなので、火力強めにしますが、弱火で根気よく
行程を繰り返せば、均質に黄色い卵焼きが作れるはずです。
人工甘味料を捨てるのが惜しいので、ちょっと甘めの仕上がりになりますが、
私は酒のアテでも、これくらいが好き。
直し一杯とこれで、300kcal行きませんので、まあ許容範囲でしょう。
この卵焼き器、なにか他の料理に流用出来ないかと思いましたが、
余りに小さいことと、油を敷く調理が前提なので、やっぱり卵焼き専用ですね。
ちょっと贅沢な生活用品ですが、満足です。