ヤドカリの貝殻
 
 
2015年10月
 
 
「どこまでも行こう」
 
                        作:Belushi
 
どこまーでも行こう。というと、どうしてもあの曲を思い出します。
名曲だとは思いますが、どうしてもあの裁判の事を思い出してしまうので、
ほっこりした気分が損なわれるあの曲。
正直、よく言えば 親しみやすい、悪く言えば よくある、あのメロディーを
めぐって、盗作かどうかで最高裁まで争われ、二千万を超える賠償が成立する
とは、ちょっと意外でしたね。
なんなら※私が子供の頃、YMCAのキャンプ場で教えてもらった、
「あのおっさん言わはった」という歌にも、結構メロディラインが似ているぞ?
 
※最近の流行フレーズで、この”なんなら”は抜群に使い勝手がいい。
”けだし”とか”畢竟”とか、”つまり”とか”言い換えれば”とか、自分の主張を
更に補強するための接頭語は古来数多いが、最近の争いを好まない国民性から、
曖昧な表現が加味されている。
「なんでしたら、このように言ってもいいと思うのですが」の略だと思うが、
半疑問系(企業新人研修等で、完全に撲殺状態のため、現在ではおじさんしか使わない)や、それより前の”みたいな”に代り、全国に蔓延中である。
この少し前に流行した
「変な話」は、相手に否定される事を予測しての逃げの要素が強いため、
卑怯と判断され、下火になっている(アニメ”SHIROBAKO”でも、嫌な奴の
常用句扱いだった)。
”なんなら”は主に関東を中心に流行し、関西では
「言うたら」になるのだが、今の若い世代は、両方をフレキシブルに
使い分ける(言うたらの方が少し確信感が強いかな?)。
ところで地域による言葉の流行といえば、現代日本語には、
「I understand」や口語系の
「Sure!」に当たる相槌語が、”はい”しか存在しなかったため、一時
「なるほど」が定着しかけたが、なんか上から目線で馬鹿にしているという説があり、代りを探していたところに、九州から来た営業マンが、地元の言葉
「なるほどですね」を持ち込んだために(九州弁は敬語が必要となると、
やたら文節ごとに”ですね”をつける習慣がある)、現在では会社などの特に、
顧客や得意先とのやり取りで、”なるほどですね”を普通に使うようになった。
今や誰もこれが5年ほど前まで、九州だけで使われていたことを知らない。
 
なんかすっかり世俗にまみれた、この
「どこまでも行こう」ですが、その思想は高尚です。俳聖松尾芭蕉の辞世
「旅に病んで 夢は枯れ野を駆けめぐる」に通じる、人の求める理想ですね。
私もまだ辞世を書く歳ではないと自負していますが、正直あと十年生きれたら
大成功。いや現実はあと二十年くらいは生きることも、今後の節制次第で
可能かも知れないが、正直生きていたとしても、目はかすみ、耳も遠くなり、
何より運動神経がアレになって、どんどん動けなくなってから、どれだけ
楽しい人生が送れるか?と思えば、もう仕事でも趣味でも遊びでも、
あと十年が最後の花かなあ。と思うのです。
「どこまでも」行くためには、もう時間が無いのです。
 
思想的にどこまでも行く。と言うのは、車椅子でも可能でしょうが、とりあえず
リアルにどこまでも行くためには、交通機関だったり、自転車だったり、
バイクだったりするわけです。
私30歳の頃、余りにも女性とお付き合いすることができず、自分はもう
一生結婚などには縁がないのではなかろうか?と思った時期がありまして、
いっそ中型免許(当時)を取得して、そのころクラシックリバイバルとして
華々しくデヴューした、ヤマハのSR400というバイクを買って、どこまでも
ツーリングするのを生涯の生きがいにしようかと思った事があります。
 
          資料映像
 
その後、縁あって家庭を持つことが出来ましたが、バイクという鉄の馬に
乗って、どこまでも。というのは結構今も心の奥に小さな炎として残っている
のです。
ご案内の通り、現在は本田宗一郎の最高傑作(と私は思う)スーパーカブ90の
カスタムを日常の足、プラスちょっとした遠出の足として使っており、これは
これで大変満足しています。
 
 
でも、名古屋でも休日に県外のかなり遠いナンバーをつけた大型二輪が駐って
いたりすると、羨ましいような気がします。
なんか彼らのほうが、どこまでも感を満喫してるなあ。と(ただ私はつるんでの
ツーリングには全く興味がありません。人と走ると、気を使うので嫌いです)。
関西方面や愛知県の豊橋辺りまで足を伸ばすようになると、やはりカブの
非力さを感じます。何日も家を開けるわけには行かないので、どうしても
高速道路や自動車専用道を使えない小型二輪では、行動範囲に限界がきます。
まあ予算的に高速を使うことは少ないにしろ、名阪道の様な専用道路が通れない
のは、結構痛い。お尻も痛い(笑)。
だからといって今更大型免許を取って、でかいバイクに乗りたいとも思いません
(体力的に御しがたい)。
以前からスズキのジェベル200等の、ぎりぎり小型でないオフロードバイクが
いいなと思っておりましたが、ここへ来ていわゆる
「ビクスク」の範疇にある大型スクーターに、150ccという、実に小型を
小馬鹿にしたような排気量の車種があることがわかりました。
結局ベースが125ccの小型二輪なのを、ちょっとだけ排気量を上げて、
普通二輪にしている。
これで高速だって走れる。トルクも少し太い。
なんなら(笑)燃費もこっちの方が良かったりする。
 
ホンダのPCX150という車種なのですが、これが80km/hまでなら、小気味いい
ほど良い加速をし、生意気にアイドリングストップだったりするので、
町中でもカブ90並に燃費がいいらしい。
唯一の欠点は、値段もそこそこ安いので、いわゆるDQN※御用達の認定を
受けがちであること(盗難も多いらしい)。
私、元来ビクスクって大嫌いでした。
ナナハン並の図体の割に、せいぜい250ccというノミの心臓。
ズンチャカズンチャカ五月蝿い!(ちなみに四輪はズンドコズンドコ五月蝿い。
低音の差ね(笑))
でも、スクーターというものは、本来二輪の自動車というコンセプトのはず。スーツで乗っても構わないのです。ドンキで買ったジャージの兄ちゃんに
独占させるのはもったいないのです。
 
               資料映像
 
※DQNは、かつてヤンキーと言われた連中をさしたが、
「どのような格好でも、どのような職業でもDQNなやつはDQN」というのが
最近の風潮。スーツを着た会社員でも、行動が常識や人の迷惑を考えなければ
DQNな奴。ということである。
読みは”ドキュン”でいいらしい。
語源は”目撃ドキュン!”というテレビ番組から来ているらしい。
最初はこの番組に良く登場する(若い親の虐待とか)ヤンキー達をさしたが、
前述のように階層、職業、外見関係なしに、常軌を逸した言動や発想に対して
用いられるのが最近の例(”○○先輩はDQNだから気をつけろよ。笑いながら
いきなり殴るから”とか)。
判例では相手をDQNと決めつけるのは、侮蔑にあたるとされているが、
DQNは被害者側から見れば恐怖の対象であり、相手をDQNとなじったりする
ことは、怖いから普通はできない。一人称で名乗ったり、二人称で名指ししたり
する事は通常なく、あくまでも三人称的に使う言葉である。
裁判所の認識はちょっと変。
 
という訳で、今私の頭の中は、どうやってこの、美しいコンセプトの中距離砲を
手に入れるかでいっぱいなのです。
もちろんまずは普通二輪免許(400ccまで乗れる免許。かつては中型免許と
言った)を取らねばなりません。この自動車学校費用が約5万円。
カブを買った行きつけのバイク屋さんの話だと、最近の普通二輪免許は、
一発受験でもそれほどしくないらしい。
特にビクスク乗りたいだけなら、オートマ限定で言いそうで、更に容易いとか。
まあ本職さんのいうことですから、わしらの様な年寄りには、まだまだ
難関かも知れませんが。
とりあえず、一度平針の試験場に様子を見に行こうとは思っています。
なんでも停車の時、右足を着いたらダメらしい(バイクは左側走行が原則
なので、右側を車が走るから)。でもカブだと左足でシフトチェンジするため、
右足つく癖が染み付いてるんだよね。
一発受験に弱いチキンな私には、無理かも。
 
         ”でも乗ってみてえ”
 
まあ運良く何回目かで、通ったとしよう。
どうやって買うの?
カブを売却すれば、登録諸費用くらいはでるかも。
中古のPCXは20万前後なので、まあ月6000円の36回払いで。今6000円分節約
可能か?というと微妙ですね。ただauに毎月そのくらい貢いでいる。
iPhone5からiPhone6にした時、本当は機種変にそれほど積極的ではなかった。
でも最初の2年間の機種代金を分割で払う時期は、ほぼ機種代金にあたる
割引が入っているので、機種変更せずにそのまま使っても、割引が無くなって
以後の毎月のコストは変わらない。結局機種変更して、6,000円払うことになる。
私のサイクルでは、このままだと来年の秋にiPhone7に機種変更することに
なりますが、ここで、auで唯一MVNOのSIMを出している某社のSIMに
変更して、そのままiPhone6を使い続ければ、月々のコストが4000円ほど
下がる。
この作戦の唯一の弱点は、家族との無料通話がなくなる点だが、そこはなんとか
ラインとか050PLUSの契約者間無料通話で、カバー出来ないか?
いや、いっそ
「auガラケーと、iPhone6データのみMVNOの2台持ちでいいんじゃね?」
これなら2600円くらいになる。
 
という訳で、来秋までになんとか免許取得し、そこでこの作戦を取れば、
いまよりちょっと貧乏なだけで、どこまでも行ける。
例えば大須大道町人祭に行けば、そのあとの静岡で行われる大道芸人FESに
行きたいのは人情じゃ、あーりませんか(そうか?)。
でも名古屋から静岡は、高速使わないと、ちょっとしんどいんですよね。
こうして厚かましくも、せめて70までは元気に生きるつもりの妄想は
膨らむのでした。
 
      資料映像
 
一方夢を語るのは結構ですが、現実的に私には年四回聖地に巡礼せねばならぬ
使命がある(そうか?)。
とりあえず、カブのままで、出来るだけ快適な走行環境を作りたい。
先月の鞍掛峠越え、京都、観月ツアーで、最もストレスだったのは、
カブのガソリンタンクの小ささでした。
往復1回づつは給油しないと走破出来ないのですが、24時間営業スタンドは
どこにでもあるわけじゃない。
そこで、緊急の予備として、ガソリン缶を考えました。危険物取扱法から、
ガソリンは認可された金属製の容器に入れて持ち歩くことが可能であることは
わかっています。
カブのタンクは約3L。ガソリン缶には各種の容量が有りますが、緊急用なら
1Lで充分でしょう。90でも30kmは走れます。外寸の大きさとの兼ね合いで、
2.5Lのを選びました。
amazonで1700円くらいでした。
 
で、これをどこに積んで走るか?
リアのキャリアボックスに入れるのはなんでもないですが、他のものが
ガソリン臭くなる。食料品の買い出しにも使うので、出来るだけ避けたい。
ハンドルとサドルの間。カブ特有の湾曲した部分に、上手にタンクを
取り付けている作例もネットで拝見しましたが、工作が難しそう。
あとタンクがむき出しだと、錆びてくるのが怖い。
 
結局、前籠に入れることにしました。フロントヘビーになりますが、
まあ普段は積まないし、この程度の増量ならふらつく事もないので(以前
10kgの米袋を積んだ時はヤバかった)。これを、
ガタガタしないように籠に固定したい。
そして、駐輪中に盗まれないように。
両方の目的は、ホームセンターの、一本のチェーンロックで解決しました。
偶然ですが、籠の下をとおし、館の持ち手の部分にチェーンを通すと、
ガソリン缶がガッチリと固定されてしまいました。
1100円。
 
                  iPhone6
 
後は夏などのツアーに備えて、籠をカバーで覆って、直射日光を避けたい。
私のカブの前籠は純正ではなく、自転車用のステンレス籠(ここは奢った)
なので、サイズ的には市販の盗難防止カバーでジャストサイズです。
銀色のやつなので、加熱防止にも役立ちそう。
構造上真下から籠の中に風が吹き込むので(蓋が膨らむ程)、覆っても
空冷されそうですしね。
もちろん雨よけにもなるし、派手に赤いガソリン缶が見えないので、
イタズラもされにくそう。
自転車店で1,200円。
 
というわけで、なんと言う事でしょう!
今までは、主婦の買い物スクーター感満載だった前籠が、
一転お仕事仕様(ヤクルトおばさん的な(笑))になりました。
冬場はこの上に膝を覆うレッグシートもつくので、結構ものものしいカブ
ですが、どんどん爺むさくなっていくのも事実。
現実面では、こうして約5,000円で、カブの長距離対策は成りました。
11月上旬の聖地行き(天候良ければ)が、年内最後のロングツーリングに
なりますが、このカブとなら、どこまでも行けそうな気がします。
 
                 iPhone6
 
こうして雌伏するですよ。
PCXを夢見ながら。