ヤドカリの貝殻
 
 
2016年9月
 
「感想文といつもの」
 
この8-9月は、珍しく沢山映画を見ました。シニア料金1100円なのもありますが
4作品とも、素晴らしい出来でした。まだ上映中ですので、よろしければどうぞ
 
1.傷物語II 鉄血編
 西尾維新作の物語シリーズのなかで、最初のエピソードである、傷物語が
遂に影像化。TVシリーズに出来なかったのは、余りにも流血が多いから。
3部作にしたのは、ちょっと不満だけど、この映像クオリティだと、ちょっと
時間がかかりすぎたのだろう。本当に待たされましたもの。
これはTVシリーズファン、原作ファン、西尾維新ファン、神谷浩史(主人公
阿良々木暦役声優)以外は見に行かないかな?
私は勿論大満足でした。
 


2.シン・ゴジラ
 
散々語り尽くされた話題作なので、付け足す事もないが、災害時などの有事に
日本が示す底力みたいな物を、ゴジラにぶつけた作品。怪獣ではなく、
倒す側にスポットが当たっており、それが決してアルマゲドン的なヒーロー
ではなく、多くの人の力を結集して、ゴジラを倒す。
元気が出る映画と言っていいと思います。
監督の庵野秀明はあのアニメ映画の金字塔”新世紀エヴァンゲリオン”の作者。
この天才に、いかに好き放題やってもらうか?にスタッフは腐心したと言い、
結果的にそれは大成功だった。
 
 
3.planetarian-星の人
事前に5話Web配信された”ちいさなほしのゆめ”を踏まえて、その上に
主人公”屑屋”のその後を描いた作品。こういうのを良い意味での佳作と言う
のだろう。本当に心が締め付けられる、悲しい、しかし美しい物語。
日本人の持つ、命のない物への愛着。”はやぶさ”に、あれだけ感動する
メンタリティ(特に最後に地球の写真を送らせるとか(涙))がビンビンに
共感する名作です。
今回号泣したのは、この作品だけ。名古屋でも2館という上映館の少なさ
ながら、興行成績的には成功したと言えるだろう。
 
 
4.君の名は
そして、あれよあれよという間に、興行100億円突破という、ヤバい作品。
本当に素晴らしいアニメが出来た物だ。これで宮崎駿監督も草葉の陰で
喜んでおられるだろう(死んでないって(笑)。宮崎監督、最近”引退なんて
言いましたっけ?”とか言ってるらしい。この作品に衝撃を受けたのでは
ないだろうか?)
最終的には千と千尋の300億に迫るのではないだろうか?千と千尋は海外の賞を
取ってからのリバイバル上映でまた延ばしたが、この作品もなんか取りそう。
あまりネタバレはしませんが、新海誠監督も敬愛する、岩井俊二監督の
”Love Letter(主演:中山美穂)と同じテイストの上質なストーリーの面白さ
を感じた。新海誠と言えば、世界のアニメファンを虜にし、同時に鬱のどん底に
突き落とした、”秒速5cm”で有名で、今回もこの辺のコアなファンが、普通の
友達を連れて映画館に行き、その人たちが別の友達を連れてまた行く。という
連鎖で、100億まで行ったのだろう。ネットのレビューでも絶賛なのは
新海ファン曰く
「今度のは大丈夫」
「これ見て秒5の呪いが解けた」
というハッピーエンドだから(鈴木プロデューサーの懇願で、ハッピーエンドに
なった千と千尋に似てる)。
 
アニメとかを超えて、久々に映画らしい映画。と言う気がする。
テーマは平安時代からある”とりかえばや物語”。男女が入れ替わるという、
大林宣彦監督の”転校生”とかと同じかと思いきや、知らない人と替わるという
新展開。そして入れ替わりによるドタバタはさらっと流して(友人の証言と
主人公が胸を”揉む”という行為のみで表す)、どんどん深刻なSF展開に。
そして悲しい結末、かと思いきや。もう凄いテンポで話が変わって行く。
このへん2クールくらいのテレビアニメがぎゅっと濃縮された感じ。
 
とにかくこれは、名作。誰にも真似出来ない新海アニメの作画クオリティも
素晴らしいけど、いわゆるリピーター誘発性は、ポニョ以来の気がする。
 
 
という訳で、最後に見た君の名は、が一番長いけれど、計4400円は、
ドブにほり捨てた感は全くないです。貧乏生活しても(笑)。
 
 
じゃ、次いつものを。
 
2016年秋アニメ、注目作品リスト
 
◯亜人(第二クール)
 待ってましたの亜人。敵役のふてぶてしさがいい。
◯うどんの国の金色毛鞠
 香川舞台のうどんと狸のはなし。どうやって広げる?
◯オカルティック・ナイン
 ゲーム『シュタインズ・ゲート」の原作者が書いたライトノベルが原作。
 というだけで見たい。
◯おくさまが生徒会長!+!
 JKが人妻。という昔からある幼妻設定だが、そのうえ生徒会長という。
 前作は結構きわどいシーンもあった。
◯ALL OUT!!
 ついにでた!ラグビーアニメ。今期の”Days(平凡な少年が努力するサッカー
 アニメ)が大変良かったので期待。ただ文字どおり肉弾戦を繰り広げる
 ラガーたちが腐女子の餌食にされるのは、複雑。
◯怪獣娘~ウルトラ怪獣擬人化計画~
 前回のデフォルメ怪獣ギャグが、全く面白くなかったので、1回で
 打ち切るかも。
◯ガーリッシュ ナンバー
 アイドル声優ものだが、ふわふわしてないリアルな業界話らしい。
◯奇異太郎少年の妖怪絵日記
 怖くないショート妖怪ギャグらしい。
◯競女!!!!!!!!
 水着を着て水中で格闘技????????お色気枠らしい。
◯クラシカロイド
 クラシックを題材としたアニメらしいが、超大物ミュージシャンが
 アレンジを担当。とかで視聴は打ち切ってもサントラはレンタルする?
◯こねこのチー ポンポンらー大冒険
 なんかひたすら可愛い子猫アニメのようなので、かゆくなったら
 打ち切ります(笑)。
◯3月のライオン
 「この漫画がすごい!」とかで上位にランクされた作品で、将棋ものらしい。 
 気になりながら原作読んでないので、アニメ見て気に入ったら原作一気読み。
 という”ちはやふる”パターンか?これだけの名作(読んでないけど)だと、
 監督新房昭之(物語シリーズ)の制作シャフトで、NHKアニメ枠だ!
◯灼熱の卓球娘
 ピンポン以来久々の卓球もの。今季はリオオリンピックの影響かスポーツ
 ものが多い。その分腐女子受け目当てが減って良かった。愛ちゃん、
 婚約発表、綺麗だったな。
 相手が台湾選手でちょっとホッとしている自分がいる。
◯終末のイゼッタ
 平行世界戦前欧州物。こういうの業界好きだね。
◯SHOW BY ROCK!!#
 切ろう切ろうと思って最終回まで見てしまった前作の続編。
 今期のショートスピンオフも見んかったので、すぐ切るかも。
◯12歳。~ちっちゃなムネのトキメキ~セカンドシーズン
 超自分勝手で、思いやる心もないヒロインを嫉妬もせずに一途に支える彼氏。
 こんな都合のいい奴おらへんやろ!とツッコミながら見るのが前作は
 楽しかった。二人を囃し立てる男子たちも、完全なステロタイプで、
 これもツッコミどころ。
◯ステラのまほう
 同人ゲーム制作に挑戦するJKたちの話。4コマ少女漫画の新人登竜門的雑誌
 「まんがタイムきららMAX(ご注文はうさぎですか?、きんいろモザイクが
 連載)」で人気連載中。”すくりぞ!”も早くアニメ化お願いします。
◯装神少女まとい
 和風魔法少女ものらしい(陰陽師とかか?)。
◯ソウルバスター
 ”一人之下”に続く中国漫画原作のようだ。三国志の英雄周瑜が現代中国の
 少年に憑依?する話。人気出るかも。日本人は三国志好きだから。
◯タイムボカン24
 これを見逃したら中高年アニメファンじゃない(笑)。
 大人気だったWORKING!!のアナザーストーリー。ファミレス”ワグナリア”の
 別の店舗が舞台。WWW.はネット配信された作品だから。
◯CHEATING CRAFT
 受験戦争が激化しすぎて、試験がバトルみたいになってる仮想未来の話。
 ま、気楽に見るとしよう。
◯ドリフターズ
 8時全員集合する人たちの話ではない。古今東西歴史上の英雄、豪傑が
 召喚されて戦う話、Fateとどんな違いを出すか、ちょと楽しみ。特に
 織田信長率いる戦国武将組が、他国の英雄と戦う。という
 ”もし戦わば”的展開は胸アツである。ちなみに例のドリフターズは、
 当時有名だったアメリカのR&Bグループ”The Drifters”にあやかろうと
 つけたらしい。最初は”笑いのドリフターズ”と名乗っていた。これ豆知識な。
◯夏目友人帳 伍
 もう言うまでもない、日本アニメ界最高傑作の一つ。作品は知らなくても、 
 にゃんこ先生グッズは売れている。ちなみに作中で”にゃんこ先生
 (田舎っぺ大将)みたい”と、恐ろしい大妖怪に名付けてしまう主人公
 夏目少年(笑)。
◯にゃんぼー!
 これまた作品は知らなくてもの典型。あずまきよひこ作”よつばと”にたった
 2話だけ登場した段ボール製ロボット、”ダンボー”がこれほど人気を博すとは、
 作者も予想もしなかったに違いない。結果として作者が金持ちになりすぎ
 (僻み的妄想(汗))、よつばとの連載が中断しているのは残念。
 ダンボーはすでにキティちゃんに次ぐ世界的キャラクターだが、NHKが、
 なんと猫耳をつけてしまった!
◯猫のダヤン ふしぎ劇場
 読んだことがないが、絵に特徴がある絵本が原作。結構楽しみ。
◯信長の忍び
 信長の忍者になった少女の話。つまらなかったら切ってしまえ、ホトトギス。
◯バーナード嬢曰く。
 期待の一作。文学オタク少女、人読んでバーナード嬢(日本人)の繰り広げる
 純文学ギャグ。これは新しいっ!
◯響け!ユーフォニアム2
 京アニ久々のヒットとなった前作の続編。関西大会、どうなるんだろう?
◯舟を編む
 ラノベではないれっきとした文学原作。編集者もの。
◯ブブキ・ブランキ 星の巨人
 なんかこれもなんとなく切らなかった前作。放映の曜日にも関係あるんだ
 よね。本数少ない日だと、残るとか。
◯Bloodivores
 いわゆるミュータントもの。結構大変な作品のようだ。
◯ブレイブウィッチーズ
 ”ぱんつあにめ”で人気だったストライクウィッチーズと同じ世界観の別編。
 平行世界で戦う少女たちの話。魔法が女の子にしか使えないという前提。
◯文豪ストレイドッグス(第2クール)
 どうなんだろう?と思いながら、結構面白かった。日本の文豪たちの名を
 持つ探偵たちの話。
◯魔法少女育成計画
 なんか、魔法少女増えすぎちゃったから、減らすね。戦って。
 同テーマだった西尾維新(悲◯伝シリーズ)よりはファンシーなようだ。
◯魔法少女なんてもういいですから。セカンドシーズン
 魔法少女になりたくなかった少女の話。2期目。
◯ルガーコード1951
 暗号学者が暗号を解読したら、それが人狼たちの暗号で、いろいろ巻き
 込まれる話。ヒロインの人狼少女のキャラ次第かな?重要。
◯ろんぐらいだぁす!
 出ました!少女自転車部もの。やはりオリンピックの影響か?来期には是非
 ”浪速のかっとび男。わいがケンブリッジや!”というアニメを是非(笑)。
◯私がモテてどうすんだ
 少女漫画原作、一念発起して大ダイエットしたら、滅茶苦茶モテはじめる
 少女の逆ハレムアニメ。少女漫画原作にハズレなし。しかもせまるイケメン
 満載のため、腐女子受けも狙えるおトクな作品(腐女子のためを思いやる
 つもりはないが、今一番金もってる彼女たちが円盤を買えば二期が出る。
 という仕組み)