ミニ四駆ページ開設記念論文  
「なぜおじさん達はミニ四駆にはまるか?」

5.価格における田宮の戦略には負ける


戦略と言えば、価格設定が絶妙である
まず、基本キットの値段が大変安い
子供はマンガの影響で次々新しいボディを欲しがる
だから子供の買える値段でなければならない
そこで480-600円ぐらいの価格帯でキットを売る
子供たちは、後は電池とモーターさえあれば、烈君や豪君と同じ
最新マシンを手にすることが出来る
他の部品はタイヤからローラーまで、まず200-600円ぐらいで
手にはいるようになっている
唯一手に入らない(入りにくい?)パーツは何か?それはシャーシである
一般的にシャーシはキットを買わないと手に入らない
ところがミニ四駆で最も壊れるのは、このシャーシなのである
というわけで、新型ボディを追いかける興味のないおじさん達も、せっせと
キットを買いあさり、子供は一台のシャーシに何種類もボディを着せ替えて
バービー的楽しみにふける・・・かくして1億セット突破である
本当にうまいっ!とうならざるを得ない戦略である

田宮模型という会社は本当に丁寧な会社で、大分前の戦車のプラモの
車輪一つまで(勿論かなりのお金はかかるにしろ)ちゃんと取り寄せが
可能であることにもあらわれているように、自社の製品にかなりの愛着を
持っているようだ
だからこそ、何度ものブームと下火の上下を乗り越えて、開発を続ける事が
出来たのだと思う
「消費者は白・黄まだらのとうもろこしが好き」と勝手に決めて、あの美しい
ハニーバンタムを生産しなくなったどっかの農協とはえらい違いだ

私は田宮模型の戦略に踊らされていると承知しながら、これを支持する
こういう厳しいレギュレーションの中で、いかに個性を主張し、よい結果を
生み出すかが、また楽しいのである
「くやしいなーーっ!」と思ったところで、所詮一回玩具店に行って
精々2000円の出費であるので、踊っちまえー、と言う気になつてしまう

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