1997年はBRM(Belushi Racing Manufactory)にとってミニ四駆
2年目の年でした
1996年は、先行者のセッティングを忠実にまねしたマシンで、はからずも
その本人に勝ってしまうという、ラッキーなスタートを切ることが
出来ましたが、97年は人まねからの脱却、オリジナリティの追求をテーマに
して参りました
もちろん人に教えを乞うことなしには、技術の進歩はあり得ませんが
その理論を学び、自分なりの技術消化を進めていったつもりです
結果的には、レースで勝つことは大変難しくなりましたが、大幅に
遅れをとることはありませんでした
オリジナル技術の最も成功した例として「Aマウント」を公開します
これは、「メダル王3世陛下」に搭載し実に半年以上にわたって
実戦実験を繰り返した技術ですが、重量が重いこと、クリアボデイが
使えないことで、後半はタイム的にほかのチームの後塵を拝しています
しかし、振動の多い難コースにおいては、他者のコースアウトを誘う走りを
見せていました
Aマウントはハイマウントの変形で、新直FRPを数枚組み合わせて
A字型の頂点をコクピット上に、あとの2点にローラーを配置します
ボデイに剛性を担当させる点では最も頑丈になりますが、ボディによる
Aの開き角度とローラーによる組み合わせはかなり変化し、105mmを
越えてしまう物もあるので、試行錯誤が必要でした
欠点としては重くなること、オリジナル時点では、それほどではなかった
のですが、大径の場合、ハイマウントは「モノレール現象=ハイマウントの
ローラーが壁に乗り上げること」対策のため横渡しのガイド板を
着けざるを得ず、重量が増加したのです
しかし、リアステイ派の人たちもリアステイ破損対策のため、補強プレートを
多用するようになり、重量は次第に増してきています
結局減量対策として効果的なのがクリアボデイなのですが、ハイマウントには
使えないため、最近は「リアステイ+クリアボデイ」が主流です
BRMは98年もAマウント改良型を追求すると同時に、クリアボデイ採用の
マシンも実験して行くつもりです
さて、第2のテーマは、駆動効率とローラー配置の追求でした
このため、ベアリング系を全く用いない仕様のマシンを製作し、
「ノンベの魔術師」と異名をとる方々に教えを乞いながら、かなり速く
安定して走るマシンを数台作成しました
この体験は非常にプラスになったと思っています
最後はワイルドミニ四駆の高速化です
ワイルドミニ四駆は、キット自体は売っていますが、高速でコースを
走らせるためのGUPパーツはほとんど絶版です
特にワイルド用ハイスピードギアは全く手に入らず、たまに発掘されると
ニュースになるほどです(もし発見された方は、あるだけ買ってご連絡
ください。定価ならば、すべて買い取ります)私もこのハイスピードギア
だけは手に入らず困っておりましたところ仲間のHRHさんという方が
改造法を開発してくださいました
これは古いミニ四駆の茶色・藤色・薄緑色のギアと最近のミニ四駆の
カウンターギア用シャフト2本を使います(藤色・薄緑色ギアは最近の
青カウンターギアでも可)
穴を4箇所開ける必要があるため、ある程度の工作精度が必要です
詳しくお知りになりたい方は不明な点をメールしてください
私も負けじとベル式という改造法を開発したのですが、ギア比が高すぎて
モーターを選ぶのと、速すぎてローラーセッティングが大変なので
今回は公開しません
以上がBRM97の報告です、98年は、より軽量で安定したマシンを
追求しつつハイマウントという伝統の技術を発展させていこうと
思っています
また、新発表のスーパーXシャーシの性能をフルに引き出す開発にも
着手するつもりです