ささやか写真館
2004年9月
題名「ブレッソンに捧ぐ」
Summicron
50mm
この夏、アンリ・カルティエ・ブレッソンが死んだ。
ライカを持ってさりげない一瞬を切り取る。「キャンディド・フォト」の世界を作った。
今では普通に使われる、「決定的瞬間」という言葉は、元々彼の写真集の名である。
というわけで、今回は下手くそながら、キャンディド・フォトに挑戦してみた。
昔では考えられない高感度。「ISO200」のフィルムを装填したM3を持って街にでた。
99ショップで現像したコダックのカラーフィルムをグレースケールに変換し、白黒写真らしく
コントラストを上げ、明るさを下げてみた。
1.ともだち
覚王山参道にて。この日は縁日だったので、賑わいを撮ろうと出かけたが、もう終わっていた。
仕事を終えてのんびり夕涼みする2人の老婦人。
2.真夏の夜の一瞬
覚王山付近。別の角度の写真があったが、飛鳥仏のようなバランスで佇む中央の女性の、
この写真が官能的だ。脇侍の2人もいい感じ。
3.黙祷
うつむく2人もぴったりのアングルだけど、後ろの携帯2本がキモだね。位牌みたい。
地下鉄駅だけに、ちょっと不気味。
4.隣室の様子
ライカが好きで好きでしょうがないおじさんが、車内で、なで回しているうち偶然シャッターが
降りた。というおもむき。もちろん目測とはいえ、距離も測っているし、露出も合わせている
ので、もちろん狙った写真だが。シャッター音がほとんど聞こえないライカは、隠し撮りには
最適だ。マーシーにはなりたくないが。こういう何気ないスナップを低感度のフィルム、
スローシャッターで捉えたブレッソンは、やっぱりすごいな。
|ベルーシホームページに戻る|
|ささやか写真館に戻る|