ささやか写真館


2003年10月

                  題名「典型」

  

                                  RE Topcor 25/3.5

    いつも散歩するルートからちょっと足を延ばしてみました。
  昔は「山賊街道」などと呼ばれた未舗装の道だったのが、すっかり閑静な住宅地の
  メインロードになり、色々なお店も開店していました。特に食べ物やさんが多くて、
  やっぱり不況に強いのかなあと思いました。居酒屋、エスニックレストラン、
  色々出来たもんだと思いましたが、中に一軒結構頑張って雰囲気作りをしている
  店があったので、入ってみました。外観はイギリスの古い農家みたいな感じで
  枕木の様な古材を使うなど、ガーデニングも色々凝っています。
  入り口を入ると、左側は洋食器やハーブみたいな雑貨類が所狭しと並んだお店で、
  右側はレストランになっていました。
  メニューはパスタやサンドイッチなどから、ランチやディナーも用意されており、
  喫茶のメニューも、コーヒーはもちろん、紅茶、ハーブティーなど色々そろえています。
  カウンターの向こうでは、50過ぎたいかにも定年になって好きな喫茶店を始めました
  みたいなおじさんが料理しており、いかにもガーデニングやアロマテロピーなんかが
  好きそうなちりちりウェーブな髪の奥さんが、注文を取っていました。そのほかに
  黒い修道女のような制服の、小動物の様なバイトのウェイトレスが2人もいて、
  つまり、入って見ると結構広い店だったのです。天井が無くて、梁が通っていて
  中もイギリス風古民家か納屋のような創りにしてあるのですが、全体的に何だか
  新しいのです。
   やっぱり希望退職かなんかで割り増し退職金もらった料理好きの亭主と、
  ドライフラワーやトールペイントやガーデニングが趣味の奥さんが、子供も独立し
  老後の楽しみに始めたばかりのお店という感じで、ある意味「夢の典型」という
  感じがしました。
  料理が美味しいかどうかは、食事時に行かなかったのでわかりませんが、
  隣の人の食べていたサンドイッチは美味しそうでした。
  私は紅茶を頼んだのですが、これぐらいイギリス風を決めるなら、亭主の渾身込めた
  カップティーか、葉の入ったポットを砂時計、茶こしと一緒に渡して客の好みで
  飲ませるか、どちらかにして欲しいなと思いました。
  茶葉の入ってないポットで出すのは反則だぜ。
  こういう店に付き物のケーキ類もガラスケースに入っているそれは、ハンドメイドには
  思えなかったし、椅子やテーブルもそれらしいのですが、ホームセンターにありそうな
  質感です。庶民の夢の実現としてはがんばったなーと思わせますが、何年も続くかは
  所詮お客の入り次第。要は亭主の料理の腕次第なので、今度はランチタイムに行って
  見ようかと思います。
  こういう店が何年も続いて、固定客も付いて、全体の雰囲気が古く落ち着いて行くと
  街にとっては貴重な店になります。年金入る年になると、店全体があまり媚び媚び
  しなくなっていいのですが、頑張って欲しいものです。今のところ亭主や奥さんの
  人脈でくる人もいると思うので、繁盛していますが、これからでしょう。
  もっともウェイトレス嬢はなかなか可憐で、見る価値がありました。
  某大須のコスプレ喫茶よりは、よっぽど感じがいいです。
   というわけで、いっぺんランチでもしましょうか?とのお友達への公開メール
  でもあります。(笑)
  
   
   
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