ささやか写真館


   2008年3月


               題名「絵になる男」
  

                        SIGMA 55-200mm/4-5.6

  私の住む地域最大のイベント、「しだれ梅祭り」。
 今年も、ちょっとだけ覗いてきました。
 日曜日だったので、大変な盛況で、車は大渋滞。バイクで裏道をいって裏門から
 入りましたが、歩いている人も多くバイクもなかなか進みません。
 公園の中に珍しい人がおりました。
 「おおっ!コスプレ?」と思いましたが、どうも本職らしい。
 駅前などで、時々托鉢の僧を見かけることがあります。
 禅宗のお寺のある町内では、家にもおいでなる(福井弁)事があるそうですが、
 満開のしだれ梅。ようやく厳冬から解放されたうららかなお祭り。
 家族連れや恋人同士で賑わう(はい、私は独りでいきましたとも)公園に
 托鉢の僧が立つのは、かなりミスマッチでありました。

 ただ、子供さんが、
 「あの人誰?」などと聞いて、親が
 「お坊さんだよ。一休さんの仲間」などと話して、お寺や仏教の話など
 するのは、最近の宗教心皆無な日本の社会では貴重かも知れません。
 托鉢はお金を貰って生活するためでは無く、デモンストレーションであり、
 修行だと現在では思いますが、とりあえず、不思議に風景に溶け込んで
 おりました。

 これで説話などマイクでし始めたり、お経を朗々と唱えたりすると、
 ちょっと空気が読めない感がありますが、そんなこともなく、
 黙って立っておられます。
 時折話し掛ける人に、丁寧に応対しておられました。
 あまりお布施を入れる人はいませんでしたが・・・。

  昔、やはり休日に、この公園の正門前で、
 「緑を守ろう。環境を守ろう。」という主旨の団体が大声で演説しており、
 静かな環境が完全に破壊されておりましたが、このお坊さんはそんな
 事も無く、静かに佇んでおられました。

 見なれない衣装なので、最初はびっくりしましたが、すぐになにか
 懐かしいような見慣れた風景に溶け込んでしまう。
 日本伝統のコスチュームはたいしたもんです。

  
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