ささやか写真館


   2005年12月

                  題名「働く人」
 
 

                               SIGMA 55-200/4-5.6DC

   晦日の大須に出かけました。まあ仕事です。請け負っているメールマガジンの「取材」と
  いう名目です。忙しい本業ですが、流石にこの日から休みを貰えたので、運動不足に
  なってはいけないと思いまして、地下鉄で出かけました。往きも復りも座れました。
  やっぱり世間はもうお休みですね。
  取材の目的は、伊藤みどり、恩田、中野、安藤、浅田姉妹を生んだ「大須スケートリンク」
  でした。ここは、前から一度行ってみたかったのですが、高校時代、今池にあったリンクに
  行って(全然ダメで)ひどい目にあいましたので、スケートと言う物はちょっと怖いのです。
  亀仙人に聞いたところ、3階席は無料と言うことで、上からリンクを取材しました。
  大きさはアイスホッケーのリンクが一つ取れるだけ、こじんまりとしていますが、ここから
  世界を代表するスケーターが巣立って行ったのです。
  到着したときは氷面の整備をしておりまして、滑走できない状況でした。
  市営プールの「全員出なくちゃいけない時間」みたいだなと思いましたが、こちらは
  何もない水面をじっと見つめるのとは違い、でっかい作業車がごろごろ走り回っております。
  球場の7回表前みたいな感じですね。
  滑走開始の合図で、出てくるは出てくるは、リンクサイドにこんなにいたのかと思うほど
  大勢お客さんが出てきました。
  不況で、一時は閉鎖の話もあったかに聞いていますが、最近のフィギュアスケートブームで
  お客も戻ってきています。12月のスケジュールを見ても、「○○幼稚園様」とか結構営業も
  順調の様です。
  大勢の一般客が回転寿司のように廻る中心には、明日の美姫、真央をめざすちびっ子達が
  結構きれいなスピンを練習していましたよ。
  世界のスポーツ界の為にも、ここは残して欲しいですね。

   実は今回の写真は、ランチを亀仙人とした後、大須スケートリンクに向かうため、
  大須観音をつっきり、大須ういろの茶屋に差し掛かったところでスナップしました。
  突然、思い詰めたような表情の若い女性が、変な手書きの旗を持って立っていたのです。
  「なんか訴えたいことがあるのか?」と、立ち止まって観察しておりましたところ、
  明らかにホッとした顔をして、
  「おかえりなさ〜い。××ツアーの皆様。こちらに集合になります。」
  ツアコンさんでした。年寄ばっかりのツアーだと、解散・自由時間というのは、結構怖い
  ものでしょうねえ。迷子にならないか、突然死しないか(んな事ぁないか)、ドキドキかも。
  12月30日に例えば「どえりゃー名古屋!うみゃーもの満喫ツアー」とかに参加する人は
  いても普通かもしれませんが、その人達の為に、寒空にじっと旗を持って集合目印になる、
  ツアコンさんのお仕事には敬服します。
  お気楽な仕事で無くなってから、私は働く人に共感します。
  「この300円のたこ焼き、原価50円として、テナント料がふむふむ、人件費を何として」
  などと儲かるかも考えてしまいます。
  このツアコン女性、この大須観音での自由時間の間、大須茶屋でおしるこ位楽しむ暇が
  あったらいいけどなと思いました。


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