ささやか写真館


 2005年11月

                  題名「小さな世界」
 
 

                                 Summicron 50mm/2

  愛知県犬山市の野外博物館「リトルワールドが閉園?」というニュースが流れたのは、今年の初め頃
  でした。
  テーマパークという物は、某鼠系を除けばどこも経営は厳しく、閉園も相次いでいます。
  「千と千尋」の中で、異世界に迷い込んだ千尋の父が「バブルの頃沢山出来たテーマパークの残骸」
  と思いこんだの無理ないほど、乱立してはつぶれました。
  リトルワールドはキャラクター異存でないテーマパークとしては異例なほど長く続き、また真面目な
  博物館です。愛知万博の外国館が、けっこうおざなりな物が多かったのに比べると、伝統的な家の
  移築といい、民族資料の点数の膨大さといい、日本だけでなく、世界でも有数な博物館と言えます。
  しかし、そう何度も行きたいと感じさせるだけのものは流石になく、名古屋近辺では小学校6年の
  遠足で行って、中学1年の遠足で行くというような、「またー?」という感じの施設となっています。
  経営元の名鉄はもう一つ「明治村」という博物館を持っており、そちらは日本の重要な歴史建造物
  ばかりという事でおいそれとはつぶせませんので、こっちが微妙な立場になるのは、無理からぬ
  所かもしれません。
  ニュースによると、「愛知万博期間中は集客を見込めるため続けるが、その後は未定。」の様な
  話でした。もっともこの報道は一度名鉄によって否定されましたが、たしかにここ数年名鉄は
  かなりの経営娯楽施設を整理しており、このままでは?という感じはあります。
  しかし、万博中は、ここを始めとして名古屋周辺の行楽施設はそれほど景気がよく無かったと
  いいます。愛知の人は万博に集中してしまい、地方からの人も万博だけで堪能(疲労?)してしまい
  他の施設には人が行かなかった様です。
  ところが、万博閉幕後は、万博で行楽の楽しさを知った人々が、近場の行楽地に戻り始めていると
  いいます。ここも11月の祝日にちょっと覗いて見ましたが、かなりの混み方でした。
  この施設の良さは、真面目な展示物以外に、食の楽しさ(世界の肉祭りのような企画をやる)、
  買い物の楽しさ、サーカス、民族衣装を着てみる楽しさを味わえる事です。
  あと今回行ってみて、先進的と思ったのは、ペットの連れ込みOKと言うことで、沢山の犬連れ
  の方がいました。
  「衣食住」といいますが、世界の住宅もあるのですから、生活全てがそろっている訳です。
  ただ体験という事になると、「住」だけがやや弱いのですね。
  いっそ本当に宿泊できる外国住居を用意するといいのですが、お金がかかりすぎるでしょうね。
  あとアクセスがもう一つなのも問題ですね。名鉄経営なのに、駅から遠すぎるという。
  無理矢理瀬戸会場なんて作らずに、この犬山一帯で万博を開催し、強引にリニモをここや明治村に
  引いてしまえば良かったのに。そのへんの政治力のなさが、名鉄の限界でしょうか?
  好きなところでもあるのですが。
  
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