くまのベネディクト
あとがき

ベネディクト氏近影

 この絵本の原型は1990年頃、私の娘のために作った絵本ソフト
「くまのベネディクト-なんのにおいかな?」です。
プラットフォームは当時MSX2という8ビットパソコン上で、
GUI環境を実現するシェル、「HALNOTE」と、HyperCardの様な
環境を提供する「BOOK」という拡張アプリケーションでした。
MSX版は、全て「ベルくま出版」の相方の「くまさん」が
プログラムを担当しています。私は絵とストーリー担当です。

 その後MSXは16ビットのMSX-TurboRに進化し、標準GUIシェルの
「MSXVIew」を持ちました。(MSXはその後寂しい末期を迎えましたが、
このGUI環境は、Windows3.1に匹敵する操作環境を備えていました)
これは実は「HALNOTE」の発展したものでしたので、「なんのにおいかな?」
を移植することは容易でした。そしてその他の部分が、その時つけ加えられ
「くまのベネディクト」として、完成したのです。
91年11月にasciinetのMSXフォーラムに登録され、幸い好評を
得ることが出来ました。また、「MSX-Fan」誌にも付録FDに
採用され、MSX-Fanソフト大賞のファミリー部門賞をいただきました。

 MSXが衰退し、私もMacintoshに移行しました。なんとかこの絵本を
他のプラットフォームに移植しようといろいろ勉強しましたが、
結局私には難しく、くまさんも忙しくて延び延びになってしまいました。
また、Mac環境以外にもいろいろなプラットフォームがあり、多くの人に
見て欲しいと思い、悩んでおりました。ところが、昨年(95年)暮れに、
通信を通じて知り合いになった「ぬう」さんから、インターネットの
ホームページにすると、マルチプラットフォームでこの絵本を見て
いただけるようになると聞いて、早速移植を開始しました。
移植方法は最もローテクな方法で、MSXで出力した映像をビデオに録画。
MacのAV端子から「Adobe Premiere」で取り込み、画像ファィルと
して保存。「Aldus SuperPaint」でビットマップモードで呼び込み、
ドローモードで重ね画きするという作業でした。
htmlはぬうさんに書いていただき、とりあえず96年1月に完成しました。

 4月に「Adobe PageMill」の日本語版が出ましたので、この度自分で新たに
作りなおしました。くまのベネディクトはシリーズで、
今までMSX版では3作出来ています。
今後またインターネット上で見られるよう移植をする予定です。
この作品が出来上がるにあたって、協力いただきました「くまさん」、
「ぬう」さん、またこの作品を評価していただきました、
asciinet(特に「Toyz」さん)、Maybenetのみなさんに
お礼を申し上げます

   1996年、8月

                   ベルーシ

初出

    「くまのベネディクト」 1991年11月 asciinet
    「くまのベネディクト クリスマススペシャル」1991年12月 asciinet
    「くまのベネディクトの森」1992年9月 asciinet

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