ナゴヤからの手紙
 
2020年6月
「リベンジ」

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3つのコラムのうち”ささやか写真館”だけは、先月撮った写真を掲載して
いますが、5月はほとんど家から出ていないために、最終日に慌ててようやく
入園できるようになった
「名古屋市農業センター」に急いで出かけたのですが、小雨降る午後という
ことで、まさにアリバイ写真館でありました。
そこで6月も中旬。ある天気のいい朝にもう一度出かけることにしたのです。
天気がいいと言ってもやけに涼しい朝でした。

思い切って久々に朝マック。
いつもソーセージマフィンとコーヒーで200円と決めています。
女子高生が待ち合わせて朝マックという、久しぶりの光景も見られました。

私の家は高台にあるので、農業センターには長い坂道を登って(自転車を
押して)裏門から入ります。今回は思い立って近隣の氏神である針名神社の
境内を通ることにしました。
もちろん鳥居をくぐってからは自転車は押していきます。

この神社は村社ではなく式内社で、恐らく県下の熱田神宮以東では最も
格式の高い神社だと思われます。もちろん豊川稲荷を始め、もっと栄えている
神社は多数ありますが、多くは別の地の神が分祀されたものです。
この神社の祭神は、当時半島部の先端にあり海運の要所として栄えた
熱田尾張族の祭神、熱田神宮に祀られるミヤスセリヒメの孫という
オワリハリナネノムラジノミコトで、ミヤスセリヒメは伝説の英雄
ヤマトタケルの現地妻ですので、ほぼ神話上の人物。
子・孫あたりが実在の人物と考えると、実質上の尾張族の族長かその息子
で、”針”つまり新田開発に大きな功績のあった人物です。
名古屋市には名東区に高針という地名もありますが、運転免許場で有名な
天白区平針の地に
「尾張氏東部方面開発局」の拠点があったと思われます。
この神は清洲城境内にも祀られていたと言われていますので、
尾張の一宮である真清田神社の主神天火明命が天孫族の天下りであるのに
対し、尾張の地の氏神の一人として守護の斯波氏も守護代の織田氏も
一応の敬意を払っていたのでしょう。

境内の森には多くの野鳥が住み、私の子供の頃は鬱蒼とした森林でした。
周辺は住宅地になりましたが、境内には面影があります。

残念ながら昭和50年の記念事業で、本殿他は建て替えられ、周りも切り開かれ
て自動車の安全祈願のスペースまでできて、当時の面影はありません。
文化事業の名で環境や歴史的建造物が破壊されるのは悲しいことです。

本殿から神社の南口に登る階段を自転車を押して登ります。
立体駐輪場のごとき細い通路があるので、自転車を押して登るのは簡単です。
この先に農業センターの裏門があります。地下鉄平針駅から歩いて春の
”しだれ梅まつり”に行かれる方は、このコースはオススメです。
かつての尾張氏開拓の東端であったこの神社の隣に農業センターがあるのは
出来過ぎな事実です。

南口は利用する人も少ないのですが、立派な鳥居があります。
ただしここを出てからの道は未舗装の山道です

三密を避ける為閉鎖されていた温室も解放され熱帯植物が見られますが、
なぜ名古屋市の農業に温室が必要かといえば、このような見栄えのする
バナナ等ではなく側室の花の温室栽培に主眼があるのでしょう。

これが農業センターのシンボルたる温室の外観です。

農作物の栽培も順調の様。

前回わずかの差で買えなかった、酪農舎の牛乳を生かしたジェラート売店に
いそぐ。

イチゴのジェラートゲット!
私が常々買っている唯一のスイートたるわらび餅に比べ約5倍の350円という
高額ですが、品質はその辺の街中で売っているものとは比較になりません。
本日の朝マック含め550円の出費は、無駄遣いですが後悔はしておりません
(キッパリ)。

入園者は平日ということを考えても大変少なく、れんげちゃんが赤い
ランドセル背負って縦笛を吹いていそうなのどかな田園風景
(@のんのんびより)

農業センターといえば、幼児連れの若いママ。これくらいの歳の子は無警戒に
こんな怪しい爺さんにも手を振ってくれます。
ちなみに小学校に上がった子たちは、ばったり出くわすと
「こんにちわ」と向こうから声をかけてくれます。これはそう指導されている
そうで、目があったら挨拶すると、たいていの大人は挨拶を返して通り過ぎる
が、そこから何か話そうとする人は不審者なのだそうです(汗)。
”子供好きなおじいさん”なんて言っておられないご時世なのだ。

この涼しい木陰。実際ベンチに座っていると、いい風が吹いてきます。
ちょっと開放感のある時間でした。まあスマホいじってるわけですが(笑)。

裏門から自転車で竹林の間の下り坂を一気に駆け下りる。
一番爽快な瞬間です。
でそのあとは結構大変な坂を押して最寄りのスーパーに行き買い物をして、
この日の買い物は終了しました。

昨年のことを思えば随分元気になりました。

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