ナゴヤからの手紙
 
2015年5月
 
「名古屋が舞台なのか」
 
     (参考映像)
 
相変わらず情弱な私。主な情報源が駅のポスターという状況は、相変わらず
ですが、今回も
「映画 ビリギャルのロケ地を巡る」とかいうポスターを見て、
「ビリギャルって何ぞ?」
と思った次第です。
さっそくググってみると、どうやら実話をもとにした本が原作の映画らしい。
「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話
 坪田信貴著」
この著者は塾の先生で、そういう人が書いた本て、自慢話か宣伝ぽいのだけど
最初ネットの投稿で支持されて、本になったという履歴から、結構まじめに
書かれた本らしい(図書館予約中だが、結構待ち多し)。
で、ついに映画化されて主演には、あの
「あまちゃん(実は見ていない。録画だけしている)」で、ヒロインの母
(小泉今日子)の若い時代を演じた有村架純。
塾講師役に、TV版電車男を演じた(作品としては映画版の方が良かったが、
映画版の電車男はイケメンすぎ。エルメスたんは映画版の中谷美紀の圧勝)
伊藤淳史(チビノリダー)。
キャストが中々期待出来そう。
 
最初に見かけた駅のポスターで、睨みつけているギャルの目力が印象的でした
 
 
           (参考映像)
野球少年の弟を育てるのに夢中な父親。夫の無理解に耐える母親。
私立名門一貫校に合格したヒロイン工藤さやかは、遊びにはまり、いつしか
学年ビリに。あきれた父親に退学しろと言われたが、母がパートに出て
学費を払ってくれる。それでも成績は変わらず。
母親に無理矢理連れて行かれた個別指導塾で、ユニークな先生に出会う。
 
伊藤淳史演じる先生は、生徒に目標を持たせ、なんとか勉強を好きにさせる。
という指導方針。
彼の指導は見え見えの様でいて巧妙。生徒それぞれの嗜好を徹底的に学び、
生徒の目線で話しかける。
おそらく生徒達も”わざとらしい奴”と思うだろうが、結局この先生に付いて
行けば、自分も変われるかも知れない。と思う様になる。
5年間程遊びまくったとはいえ、名門校に合格したのだから、さやかも素質は
あったと思うが、まさか慶應に合格とは?
高望みもいい加減にせい!と言うのが、父親や学校の感想。
でも2人は諦めなかった…。というスジ。
 
         (参考映像)
 
まあ私の現役の頃(かれこれ半世紀か(笑))でも慶應は偏差値高いが、
受験科目が少なく、2科目の受験方法もありました。
もっとも英語が必須だったので、私は諦めましたが(笑)。
今回もセンター型とかは考えもせず、英語、日本史、小論文だけを鍛える。
授業中は寝て、ひたすら塾と自宅で勉強。
この辺は、本当に出来そうな気がするのが不思議だが、まあ偏差値70とか、
素点にすれば満点に近いので、これは尋常ではありません。
この話のモデルは、実は英語だけはそこそこ出来たらしいのですが、
 
なにしろ本当に総合ビリだったらしいので、慶應合格は奇跡と言っていいですが、実話なので、映画も説得力はありました。
 
この映画はキャストが、前から知っている俳優も、今回初めて知った俳優も、
芸達者で、見ていて気持ちがよかったです。
特に伊藤淳史の演技は、その胡散臭さ(金八と修造を2で割ったような(笑))が
実にはまってました。
あと、母親役の吉田羊。ドラマなどでよく見る女優さんですが、子育てに
必死な母親の姿を好演してました。
娘の素行の件で学校に呼び出されても、堂々と弁護する姿は、ともすれば
モンペっぽくもありますが、結局親が信じるしかないですもんね。
 
生徒の誰もが掃除の作業員と思っていた爺さんが塾長。というありがちな
設定ですが、この髪の薄いじいさん、どっかで見た事ある。と思ったら、
なんとあがた森魚。
 
(参考映像)
 
「赤色エレジー」で私たちの青春時代を彩った人気歌手も今は、個性派俳優。
そして映画監督でもあります。
タイトルエンドで、帚を抱えてロケンロールしてまず(笑)。
とにかく爽やかな作品で、悪役の担任教師でさえ憎めない描写。
 
ところで、主演の有村架純は、どこかで見た顔だな(なにしろあまちゃんを
見てないので)と思ったら、勉強の邪魔!と長い髪を切り、黒髪に戻った
さやかを見て思い出しました。
「あ!この子、”阪急電車”にでてたじゃん!」
関学に憧れるけど、成績が足りず苦悩する女子高校生。という役。
なんかかぶる(笑)。
今回の映画でも、慶應受験の滑り止めに
「関西私学の雄、近畿学院に合格!」というシーンがあるのですが、
滑り止め扱いで、悪いと思ったのか架空の校名ですが、これってどう見ても
「関西学院(くわんせいがくいん。と発音する)」ですよね。
なんか縁を感じます。
有村架純嬢は、演技もしっかりしてるし、キャラも癖がなく、これからも
伸びる女優さんだと思います。
 
       (参考映像)
 
さてこの映画の舞台は名古屋なので、ロケも大半が名古屋で行われ、
結構なじんだ風景が出てきます。
まあ、名古屋ですから、それほど印象的なところはないですね。
ヒロインが思い悩む庄内川河川敷とか、多摩川でとっても同じだろうし。
父親と、同級生ギャル以外に、名古屋弁を話す役がないのもまあこの手の
ドラマのお約束でしょう。神戸が舞台とはっきり判る
「涼宮ハルヒの憂鬱」でも、関西弁は一人もいませんし。
まあそれでも名古屋ギャルが、底力見せて慶應行った。と思うだけでも、
痛快であります。
久しぶりに三好MOVIX行きましたが、日曜日と言う事もあり、朝一番でも
ほぼ8分の入り。
それ程前評判大きくなかった割には、興行成績も良さそうです。
 
さて、有村架純を確認するために、
「阪急電車」のDVDをレンタルし、そこから原作者の有川浩の作品を
2冊程図書館で借りました(図書館戦争の作者さんです)。
 
「空飛ぶ広報室」
本人に非がない交通事故のせいで、戦闘機パイロットの頂点、航空自衛隊
ブルーインパルス入り直前で飛行機を降り、広報室勤務に回された
自衛官の物語。
自衛隊オタクの有川浩らしい(女性です)、すばらしい人間ドラマ。
ちょっとラブストーリーです。
 
「旅猫リポート」
愛猫を飼ってくれる人を求めて、車で旅をする主人公と猫。
なぜ映画化しない!※と思う傑作ストーリーです。
ネタバレはしない。泣ける。
 
※ググってみたら、舞台とラジオドラマにはなったらしい。
 アニメでもいいかもしれない。
 
と言う訳で、名古屋ネタなのか、微妙な今回ですが、久しぶりに映画館に行き
やっぱり巨大スクリーンはいいな。と思いました。
顔を近づけて液晶モニターを見るのと、画角は同じなのですけれどね。